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ヴァンパイアって、妖艶な魅力がありますよね

――現役魔女&魔術師の“るみたん”こと、谷崎榴美が、小耳にはさんだ、洋の東西を問わない「黒め」魔術の現在をリアルタイムでお届け!

(前編はこちら)
 みなさん、グーテンモルゲン。ガチリアル魔女ガールのるみたんでお馴染みの、谷崎榴美です。

 さてさて、おまたせしました! 「21世紀ダークサイドマジックNOW!」のお時間がやってまいりましたよー。前回、私の筆がうっかりノリノリになってしまったせいで、急遽前後編となってしまった“ヴァンパイアカルト編”。今回こそは完結編をお届けできることと思います(たぶん)。

 時は、西暦2012年アセンション元年のロンドンでの出来事。先輩魔術師とのお散歩デート中にふと話題にのぼった「ヴァンパイアカルト」という言葉に、興味津々な新米魔女兼魔術師の私の期待に応えんと、彼はニヤリと意味深な笑みを浮かべつつ件のカルトにご執心な彼のガールフレンドについて、じっくりゆっくり語り始めたのでした。

 彼の勧める「黒め」魔術に満足できなくなった彼女は、どんどん「メッチャ黒い」道をまっしぐらに独走した末、「ヴァンパイアカルト」に辿り着きました。元々ゴシックなファッションを好み、ダークなノリが(私同様)嫌いじゃなかった彼女は、「これぞ私の求めていたもの!」と、彼なぞポイッとそっちのけで、あっという間に「ヴァンパイアスキル」をめきめき上達させていったのだといいます。

 初めの頃彼は、「ハァ? よりによってヴァンパイア? イイ歳こいて中二カッツーノ!」と半ばバカにしていたそうなのですが、あるとき彼女の吸技(吸血鬼の技だから)の威力を目の当たりにし、彼は「ヴァンパイア」に一目置かざるを得なくなってしまったのだそうです。

 それは、とある魔術結社のパーティーに彼女と共に出席した時のこと。会場に少し遅れて2人が到着し、挨拶もそこそこにするやいなや、数人の男性がまるで「吸い寄せられる」かのように彼女を取り巻き、またたく間に1人は彼女のコートを脱がし、1人はバッグを預かり、1人は彼女のためにオードブルの乗った小皿を、そしてもう1人はシャンパングラスを彼女へと手渡したのだそうです。

 致命的に醜いというわけではないけれど、決して美人というわけでも、人目を引くタイプというわけでもない、どちらかといえば垢抜けない地味な容貌の彼女に対して、一瞬の内に繰り広げられた、まるで女王陛下の御成りかと見まごうこの男性たちの特別待遇っぷりに、彼はすっかり度肝をぬかれてしまったのだとか。

 彼はその光景を見つめながら考えました。「いつも一緒に居るせいで気づかなかったけれど、たしかに言われてみれば、ヴァンパイアの実践を開始した後の彼女は、以前よりどことなく魅惑的で、えもいわれぬ男を惹きつけるような魅力をまとい出しているような気もしなくもない……。そういえば、最近彼女はあんまり自分と遊んでくれないじゃないか。毎日デートで忙しいらしいということは聞いていたが、魔術界隈どころか、いろんな方面の男友達から引く手数多で、モッテモテのとっかえひっかえで……はっ! そうか、こういう現象が、彼女の足を運ぶ場所毎に引き起こされているというのだなっ!!  あぁ……なんかだんだん自分まで、彼女がかわいくて仕方がないような気さえしてきた!」

 その後も、社交界の花然と振る舞う彼女に対し、パーティーの出席者の誰1人としてその状況に異を唱える者はなく、それどころか、夜が更け、宴がお開きとなるまで、ずっと彼女は常に数人の男性に取り巻かれながら過ごしていたのだそう。しかも、その後数週間のうちに、結社内の男性陣によって彼女の争奪戦が繰り広げられた挙句、ちょっとした結社存続の危機にまで至りかけたのだとか……。

 うーん。たしかにヴァンパイアっていったら、魅力的でエロいものと相場は決まっていますものね。さすがはお耽美の権化! 傾国の美女ならぬ傾結社の女吸血鬼! うらやましい……あ、まちがえた、おそるべしヴァンパイア。ヴァンパイアの肩書きは、ファッションではなかったんですねー。

 というか、もしそんなことが実際に可能であるとするならば、同様丸く入れるチークや、ふるふわウェーブヘアーといった、巷にあふれる愛され技研究だけでは飽きたらず、ラッキーカラーや星のめぐり、おまじないなどの、超常的、かつ無根拠なジンクス紛いのあれこれすら駆使してでも「モテたい!」と画策する、私含む全国のハピズム読者の皆様にとっても、吸技こそが「これを待っていた!」と言わんばかりの、最終にして最強の回答なのではないでしょうか?

 で? で!? 肝心の実践ってなにすんのよ??? 教えて先輩! 今すぐ教えて!!!!!

 鼻息荒く食いつく私に対して、彼は知っているかぎりの吸技を教えてくれました。なんでも、「この世は奪い奪われることにより成り立っている」というのが「ヴァンパイア」の世界観であり、「自分こそが、その奪い合いのヒエラルキーの頂点に君臨する存在なのだ」ということを「自覚」するところからこの実践がはじまるのだとか。「自覚」することができたら、後は日常会話中やセックスの最中はては眠っている最中に至るまで、何時でも何処でも何度でも、ちょっとしたテクニックを駆使して「餌」からちゅーちゅーエナジーを吸いまくるのだそうです。

 ふむふむ、確かにスピ系世界にも似たような話がありますよね。そっち方面に詳しい方の中には「エナジーヴァンパイア」とう言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか? 「エナジーヴァンパイア」とは、一緒に居る人のエネルギーを意図せず吸い取って自分ばっかり元気になっちゃう脳天気かつちょっぴり迷惑な人のことで、たいてい心優しくて控えめなスピ系女子たちの口から「あの人ってほんっと、エナジーヴァンパイアなのよねー。すぐ私のエネルギー奪っちゃうんだもん。たまったもんじゃないわ。これからは近づかないようにしなきゃ!」なんていう形で語られがちな単語で、えてして「魂のレベルの低い」人に多いとされている属性です。

 言うなれば「ヴァンパイアカルト」に属すみなさんは、スピ系のウサギちゃんたちを捕食するべくこの「魂のレベルの低い」技を意識的かつ能動的に磨き上げることを目的とした、エナジーの猛禽類もしくは虎といったところでしょうか。すげーやべー!

 確かによく考えたら、「エナジーヴァンパイアに吸われないためのメソッド」なんてものが、そっち系セミナーで常に一定の人気を博しているわけですから、まぁ「吸うメソッド」が確立されていても何ら不思議ではありませんよねー。うーん何気に盲点でした。

 けれどもそもそも、何故彼女や彼女以外のヴァンパイアたちは、そんな「魂のレベルの低い」キャラクターであることを「自覚」したいなどど思うに至ったのでしょう?

 先輩魔術師からこの話を聞いた途端、私の脳内スクリーンにはエヴァ風の黒バック白明朝で次のぜりふセリフがドドン!と大写しにされました。

「私、ただ奪う側に回ろうと思っただけよ……」

 これは映画「バトルロワイヤル」の中で柴咲コウが鎌をぶん回しながら熱演した残虐ビッチ相馬光子の名台詞です。






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