1001:イベント

生娘じゃなくてもいいんです

DNAに刻まれた魂のダンス!? 自然と神に感謝を捧げる「巫女舞」を体験

2011.08.04

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ほほ笑みが素敵な阿利先生

 "巫女さん"と聞いて何を思い浮かべますか? 筆者はその響きを聞いただけで、なんだか心がムズムズする!だって、巫女は、女子大生の人気アルバイト。裏を返せば、若くて清らかでおおよそ処女の娘にだけ許された「聖職」という勝手なイメージがあるからです。例え美しくなくても、巫女衣装を着用しているだけで5割増し可愛く見えるし。そんな憧れの巫女になって踊れる"巫女舞(みこまい)"なるものがあると聞き、筆者は若くも美しくもありませんが、青春を取り戻すチャンスとばかりに編集Yと体験取材してきました!

 杉並区の某公民館で我々を迎えてくれたのは、「Dance Unit SHINRA」設立者の阿利(あり)先生。その優しそうな雰囲気に安心し、開口一番、最も気になっていた「私は生娘ではありませんが、巫女舞を踊っていいのでしょうか?」ということを確認すると、

「うちは神道どころか何の宗教でもないから、堅苦しい決まりも資格もないんです。イベントやお祭りなどでぜひ踊ってほしいと、私たちを招いてくれる神社さんも多いんですよ」

 とのご回答が。怪しい宗教に勧誘されたらどうしようという不安も、のっけから消滅。でも、宗教とは関係ないってことは、巫女舞って一体何?

阿利先生(以下、阿利) 宗教や学問が始まる遥か昔より、人々のDNAに刻まれた魂のダンスです。原始時代の人々は、食料が捕れたら自然に感謝し、仲間たちと一晩中踊っていたんですね。その記憶は、頭では忘れていても、現代人の身体の中、魂に刻まれて残っている。若い人がクラブでトランス状態になるのは、その記憶が現われ出るから。世の宗教には"悟りを開く"ことを目的としているものが多いけど、私たちは、人間はすでに悟っていて、それを忘れているだけだと捉えています。巫女舞は、その記憶を呼び覚ますのです。

――な、なるほど......。最近、大切な仕事の締め切りを失念するほど物忘れの激しい筆者ですが、人間とは生まれながらに大切な悟りさえ忘れている存在だと聞き、勇気づけられました。人生ぱっとしないのも、原始の記憶を忘れているせいだと自己解釈したところで、いざ体験レッスンに突入! ナチュラル系美人揃いの女性メンバー、Sさん、Hさん、Uさんの3人と一緒に、輪になって語り合うところからスタートです。巫女舞を始めたきっかけだったり、最近の状態だったりと、話す内容は人それぞれ。

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とてもリラックスした雰囲気の中レッスンスタート

Sさん イベントで、たまたま阿利さんの踊りを見て号泣したのが出会いでした。
Hさん 巫女舞を始める前は、虚勢を張り自分を脚色して生きていることにさえ気付きませんでした。
Uさん 今日は身体が疲れていてあまり動きません。
阿利 それで良いんですよ。体調や気分のすぐれない時でも、ありのままの自分を認めればいいんです。

――ふ~ん、ナイスな考え方♪ お次は、「天と地を繋ぐ円」という型を体得すべく、6人で輪になったまま立ち上がります。公民館の一室にこだまする、ヒーリング音楽と阿利先生の声。

阿利 巫女舞とは具体的に、「心」と「魂」、そして「身体」を統合し、天と地を繋いで自然や神に祈りを捧げる踊りです。まずは、光や呼吸が"通る"身体を作ることから始めましょう。正しい呼吸法やストレッチを駆使して、いかに"通りやすい身体"を作るかが肝。通る身体ができたら、精神も次第に"通る"ようになるの。例えば、駅で電車を逃したとき、うろたえるより、「仕方がない、運命だ」と物事を受け止めて考えるのが、精神的に"通った"状態。そうなると大抵のことは上手く運び出します。

――先生、型の最中は、神様や自然と繋がろうと思った方がよいのでしょうか?

阿利 いいえ。内なる自分との対話に集中して。みんな、目指すところは同じ、自分の内面。だから自分の中に入れば入るほど、同時進行で他人や自然、神様と繋がることができます。人はみなその体内に宇宙と神を住まわせているのです。

――その発想はなかったです!

阿利 では、中丹田(胸部のエネルギースポット)の前で手を合わせ、自分の中に意識を集中して。いま、6人それぞれが金色の光の柱になっています。次第にその柱が統合して1本の光の柱になって......。そして、その中に両手を入れ、光を二つに割り、天を仰ぎみながら、眉間の上で合掌――。

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集中......集中......集中......

 その後、床を触り、"地球の中心と通じ"たら、再び天に祈りを捧げます。

阿利 はい、ありがとうございました。今日参加している二人はとても適性がありますね。

 先生が指を差した先には、赤子のようにつるんとした無垢顔で祈りを捧げる編集Yの姿が。お次は、「カミヤシロの歩行」の練習。みんなで、横一列に整列です。

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考えるんじゃなくて、感じればいいんですね!

阿利 どんな難しいステップも、この歩きがベースです。凄く大切なものを運んでいる意識で、これまでの人生のなかで、一番遅く歩くイメージで進んでみて。まず、それをどこに運びたいのか決めて。壁の向こう、何万年も先のどこか? アナタの好きなところならどこへでも。

 ......大切なもの、と聞いて、この冬に亡くなった義父のことを真っ先に思いだしました。その瞬間、スイッチがオン。どこに運んであげよう? そうだ、昨年のメキシコ旅行で泳いだ、宇宙のように透明な泉(セノーテ)に連れていってあげよう!そう決めて歩き始めたものの、皆は全く進んでおらず。あれ、焦りすぎかしら? などと考えているとバランスが崩れてフラフラ......。

阿利 視線でバランスは取れます。目的地に視線を定めて。

 飛んでくる阿利先生の的確なアドバイスに従って壁のずっと先にあるメキシコの泉に視線を定めたところ、まっすぐ歩くことができるようになりました。8mを10分ほどかけて進みきったところでゴール。

阿利 Hさん、もっと、自分の中に入って、自分の中で楽しいと思う場所で行えばいいんですよ!

 アドバイスが高度すぎて理解できませんが、Hさんはしきりに頷いています。順番は巡り、筆者が感想を述べる番に。

――私は、亡くなった義父を運ぶつもりで歩きました。

阿利 その気持ちこそが、"作業"です! あなたが意識しないもっと深い部分で、実際にその方を今いる場所より更によいところへ運んでいるのです。つまり"作業"が起きているのですよ。

 正直、それまでは、物見遊山気分でいましたが、途端に、救われた気持ちになってしまったことをここに報告します。生前の義父と、あまり深い会話ができなかったことを悔やんできましたが、少しでも義父の役に立てたかと思ったら、うっすら涙が......。

阿利 さあ、ここからがフリーダンスですよ! 踊りたいように踊ってみましょう!

 若干トランス状態になっていた筆者。ここでも、メキシコ旅行に出る前、お酒が大好きな義父と一緒に酒を酌み交わした最後の宴を思い出し、気が付けばエア乾杯をリピート。酒の肴を焼き鳥に決め、串に刺さった肉にかぶりつく仕草で踊り狂いました。乾杯後は、心をメキシコの泉に飛ばして、力いっぱいカエル泳ぎ! 泳げば泳ぐほど気持ちよくなって、心が満たされてゆきます。

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感じるままに踊るって気持ちぃ~!

阿利 さあ、ゆっくり、舞っている身体から、日常の身体に戻っていきましょう~。

 先生の言葉に我を取り戻した後は、再び床に輪になって座り感想を述べるお時間です。「記者さんの、のびのびエネルギーが強くって、私もそれに乗って楽しく踊れました」。なんと、まあ! エネルギーが出ちゃってました!?

――先生、一緒に踊る人の影響って、受けるものなのですか!?

阿利
 悩んでいる人、弱っている人がいたら、すぐ分かります。それにつられる人、慰める人、周りの踊り手にも役割が出てきます。今日はお二人とも、タイミングの違うところでちゃんと床を触っていたところが素晴らしい! 床に触れる行為は、「地を治める」という意味もあるんです。合掌して踊っていましたが、あれは「龍神様の型」ですよ。

 先生、私の龍神様は、多分、焼き鳥に向かって「いただきます」をした瞬間だと思われます! とは言いだせず、モゴついていると......。

阿利 にしても、あなた、絶対、巫女舞に向いているわ!

 先生が指を差した先には、またしても編集Y。筆者ではなく、踊り切ってすっかりピュアな感じになっている編集Y。「Yさん、あなたの身体は踊りたがっていますよ!」との言葉に軽く嫉妬心が芽生えました。予想に反し巫女舞にハマっちゃったのカモ。最初は巫女の純潔を気取りたいという不純な動機でやってきましたが、義父を想って舞ったこのひとときは、私の中の何かを救ってくれた気がしています。
(岩尾城)

■Dance Unit SHINRA
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