27日、衝撃画像とともに「ロンドンの上空から天使が降りてきた」という題で海外のメディアを駆け巡り、大きな話題を呼んだニュースがある。
拡散されたニュース「face of malawi」より
網のような囲いの中で、白い衣服をまとい、おだやかな表情をたたえて倒れている老人。しかも、その老人の背中には、なんと羽が生えているではないか! だが、一般的に思い浮かぶ羽とは違い、巨大な手羽先のような異様なかたちをしている。乾ききった手羽先のような羽と、老人の肌の一体感。形容しがたい郷愁があり、たしかに「空から落ちてきた天使」のようにみえる。
こちらも、このニュースを報じた「tatafonaija」
このニュースは海外のバイラルメディアで拡散され、「本当に天使なの?」「信じられない!」「大きなチキンみたい!」などとさまざまな臆測を呼んだが、よくよく調べてみると、中国人アーティストが制作したアート作品であった。つまりは“偽ニュース”だったわけだが、この画像がいわゆる天使のイメージとはかけ離れていた点が、逆に報道にリアリティを与えていたのかもしれない。さらに、これほどの注目を集めたという事実は、この作品が紛れもない本物の上質なアートであるという証明にほかならないだろう。
■シュールレアリスムとリアリズムの間
「天使(Angel)」と名付けられたこの作品は、シリカゲル、ガラス繊維、ステンレス鋼や織物メッシュなどをもとに作られた彫刻である。制作したのは、中国人アーティストのサン・ユアン(Sun Yuan)とペン・ユー(Peng Yu)の2人。人間の脂肪やシャム双生児の死体を使うなど、インモラルな作風で物議を呼ぶことも多く、北京やロンドンなどさまざまな場所で展示会が開かれ、大きな話題になっているようだ。
画像は、SUN YUAN & PENG YU公式ホームページより
彼らの代表作である「老人ホーム(Old Persons Home)」も、車イスに乗せられた、世界的指導者のような風貌の不気味な老人たちの彫刻だが、それが部屋中を動き回り、止まったりぶつかったりを繰り返すという一風変わった作品だ。
過激な表現が多く、鑑賞者の眼力を試すような作品ばかりのため当然賛否両論はある彼らの作品だが、アート業界では一定の評価を得ているという。その証拠に、ロンドンにある現代美術専門の美術館「サーチ・ギャラリー(the Saatchi Gallery)」でも特集されている。
制作者によると、「シュールレアリスムとリアリズムの間にあるものを表現している」とのことだが、このクオリティをみれば、たしかに「空から降ってきた天使」だと信じた人がいてもおかしくない。
近年ではこうした偽情報が拡散されるケースが増えているが、ニュースの元をたどると、意外な発見があるものだ。
(文=マサコ)
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