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写真・酒井透

 去る8月23日、2012年9月3日に死去した世界基督教統一神霊協会(統一教会)の創始者、文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁の1周忌追悼式が、京畿道加平郡の清心平和ワールドセンターで開かれた。

 統一教会とは、1954年に文鮮明氏が韓国で設立したキリスト教系の新興宗教団体。キリスト教はイエスをメシアとする教義に対し、統一教会は文鮮明氏をメシアとして聖書の中に隠された教義を解釈し、それを統一原理という形で体系化した宗教である。韓国では30万人、日本には約60万人の信徒がおり、それ以外に195カ国に信者がいるといわれている。

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ワールドセンター前

 今回は、統一教会員とともに、会に出席させてもらった、その一部始終をお伝えしよう。

■“浄めの雨”から始まった1日

 朝8時。その日は雨で、取材班は、気が重かった。

「これは“浄めの雨”なんです。必ずこの雨はあがりますよ。私たちが行事をする時は、こういうことがよくあるから、わかるんです」と、明るく言うのは、今回通訳を担当してくれた、教会員のAさん。かつては、マスコミ業界で著名な会社に勤め、営業成績もトップだったという彼女。独立して企業後、突然、孤独感にさいなまれ、12年前に「かつて同僚が話していた統一教会とはどんな宗教なんだろう?」という好奇心から、統一教会に入信。教会員の仲間に囲まれ、修行を重ねていくうちに、寂しさはなくなったそうだ。現在は、合同結婚式(正式名称は、「国際合同祝福結婚式」)で結ばれた韓国人の男性と、韓国で暮らしている。

 かつてジャーナリストにも憧れていたというAさんは、世界情勢にも詳しく、さらにマスコミ業界で培った巧みな話術が魅力。話していると、ついつい彼女が「教会員」であることを忘れてしまいそうになる。

「『Aのように、普通の人と普通に話せる人が必要だ』って(教会の)上から言われて、今通訳をやってるの! だって私、普通の世界でバリバリ仕事してたんだもん」と、あけっぴろげに語るAさん。教会が送り込んだ“刺客”は見事、その役割を果たしており、気づいたら心を許してしまっている自分がいた。

 けれども時折、「浄めの雨」から始まり「霊界が」「悪魔が」「お父様(文鮮明氏を指す)の愛が……」という話になると、「ああ、やはりこの人は教会員なのだ」と、ハッとさせられるのだった。

 そして、午前10時。「文鮮明 天地人真の父母天宙聖和1周年遺品展」のマスコミ公開が終わると、Aさんの言うとおり、雨はあがった。「ほら! やっぱり雨があがった!!」と、はしゃぐAさん。おそらく彼女は、たとえ雨が降り続けても、なんらかの解釈を見出して“それはそれで素晴らしいこと”と話していただろう。そんな彼女のポジティブ思考は、“変”というよりも“純粋で、可愛らしい”という印象が強い。

■群がる教会員。その民度はバラバラ

 いよいよ追慕1週年記念式典。世界194カ国から、約2万5千人が文鮮明氏の一周忌を追悼するために集まってきた。ワールドセンターの外には大型バスが何十台と連なり、そこから白い服に身を包んだ人々が降り立っていく。

 ちなみに、統一教会の教義では、「死は霊界生活の始まり」とされており、「死=聖和(ソンファ)」と表現している。よって文鮮明氏も、亡くなってすべてが終わったのではなく、「霊界で永遠の人生をスタートしている」と教会員は考えているそうで、今回の追悼式も、通常日本人が考える一周忌ではなく、「今尚、霊界で生きているお父様(文鮮明氏)の愛と絆を確かめるための会」という意味合いが強い。

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献花をする一般の教会員

 主に韓国人、日本人、続いて、ブラジルなど南米から足を運んだ人々が目立つ。蛇足だが、韓国女性は整形をしている人が多いことで有名だが、街を歩いている時よりも、いじっている人の割合は少ない印象だった。お金持ちに見える人、貧乏そうに見える人など、さまざまだが、全体的には質素な印象。

 推測にすぎないが、統一教会の教義の1つに万物復帰(=この世界のお金を教会に寄付し、そのお金を教会は人類の平和のために使う)があるからだろうか、真相は謎である。ちなみに、韓国の信徒よりも日本の信徒のほうが熱心に寄付を行っているというウワサについて、Aさんに尋ねると「日本人の方は熱心なのよね」と笑顔で返された。

■ある意味、見どころ満載!? 信者じゃないけど、コーフンしてしまった、追慕式

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 式典は、天地人真の父母様(文夫妻)の理想とする国をイメージして作られた「天一国の歌(統一教会の歌)」を斉唱することから始まった。歌いながら会場全体がひとつになっていくのがわかる。信徒ではない筆者にとって、この独特の感覚は高校の時以来だ。まったく自分とは関係のない式だとは思っていたが、不思議と高揚してしまった。

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 その後、祈祷。そして、海外からのVIP代表、平和大使の代表、日本の責任者の代表らが順に文鮮明氏の霊前に献花。文鮮明氏の妻、韓鶴子さんのメッセージと続いた。

 そして、今回印象的だった、文鮮明夫妻の業績を紹介するメモリアル映像の上映に。

■派手な演出のオンパレード! メモリアル上映

 ワイドスクリーンに映しだされた文鮮明氏の映像は、とにかく派手であった。いかにも“合成しましたー!”というコントラストで、ド派手な背景の中から浮き上がってくる文鮮明氏。韓国語と日本語で「私の愛するお父様!」とテロップが流れ、「夢路にも慕わしい真のお父様」と仰々しいタイトルが出る。

 そして、文鮮明氏が反共産主義を掲げ、南北統一、平和の国をつくるために生きた93年間の活動と、普段の素顔が映しだされるのだ。よほど文鮮明氏のことが好きでないと“どうでもいい”と感じてしまうような「釣りをしている時の映像」まであったのだが、それらの映像を収めようと、カメラや携帯で必死に写真を撮る教会員の姿は、“アイドルの追っかけ”の姿さながら。そして、文鮮明氏が楽しそうに歌を歌う映像が流れると、教会員も一緒になって歌を歌い、最高に愛おしいものを見るような優しい目で、うっとりとその映像を眺めていた。
しかし、そこに映っているのは、“齢90で異常に目が小さいおじさん”というギャップ。

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韓鶴子総裁(文鮮明の妻)の演出


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