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 8月8日16時56分頃、気象庁が近畿地方を中心に最大マグニチュード7.8の地震を予測。

 それをもとに発した緊急地震速報が誤報であった事が明らかになり、同日記者会見が開かれ、橋田俊彦地震火山部長は「交通機関や多くの人に大変な迷惑を掛け、おわび申し上げる」と陳謝した。実際には、体感できる震度1以上の地震は発生せず、三重県南東沖の海底地震計「東南海3」が地震ノイズを感知したにすぎなかった。

 この緊急地震速報を受け、TwitterやSNS上では一時期騒然となり、情報を求めてYahooにアクセスが集中。遂には、サーバーダウンという事態にまで発展した。そんな中、渦中の奈良県では「どうして揺れない?」という声や、奈良の大仏様が地震を予知し、止めたのではという憶測まで拡散していった。「大仏様が地震波を干渉する衝撃波を打たれたのだ」などと言ったデマも、まことしやかに流れるなど、Twitterは混乱をきたした。なお、関東圏では「昨日本当に奈良で地震があったのだ」と信じている人もいる模様だ。

 主要な情報源となるサイトのサーバーがダウンし、情報拡散性の強いTwitterのみに人が情報を求め、最悪の結果人名に関わる事態とて想定外ではないのだ。誤報における最も多い要因が機器の初期不良や操作ミスであり、現在まで起きたおよそ20の誤報のうち、最大予測震度が5以上のものが5件、そのうち人為的ミスによるものが4件となっている。(気象庁『緊急地震速報の精度評価』より)

 気象業務法では、緊急地震速報は地震動の予報及び警報と位置付けられ、気象庁以外の者は、地震動の警報をしてはならず、地震動の警報をした場合、直ちに政令で指定された機関(日本放送協会)に通知し、日本放送協会は直ちに警報を放送しなければならないと定められている。善意のもとに拡散された情報の正確さも仇となっては本末転倒である。
 

 緊急地震速報は、2007年10月から導入された気象情報上の仕組みで、各地に設けられた観測点の状況を網羅するシステムを構築し、地震のP波(初期微動)とS波(主要動)を観測。両波の到達時間の差異などを利用して、各地域に対して可能ならばP波到達前に、それが無理でもS波で大きな揺れが生じる前に、揺れが生じ得る地域へ警戒を発しようというものだ。つまるところ、実際にある場所で揺れが観測されたので、数分後にどこどこでも揺れが到達する可能性がある、ということを伝えているのだ。

 肝心の的中率であるが、2012年度で79%という結果が出ている。この的中率についてだが、2009年度までは70%~80%で推移していたものの、先の2011年3月11日に発生した東日本大震災において、本震、そしてそれ以降も余震が相次いだため、複数同時に発生する地震の分散処理ができず、適切な速報が行えない事例が多発した。そのため、的中率も3割を切るという大きな下落を示すこととなったのである。2013年の現在は、また70%以上の的中率に戻っているが、地震が頻発する“イザ”という時にどのくらいの確率で信用していいものか。その時が来るまでわからない。
(アナザー茂)



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