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たった一人の社会派くん』です

 日本中を賑わせた女殺人鬼といえば、男たちを虜にして金を巻き上げた挙句、殺人行為に及んだとされる“毒婦”木嶋佳苗、“西の毒婦”上田美由紀、そして一家を丸ごと“洗脳”し、2011年に世間を震撼させた尼崎連続怪死事件の主犯とされる角田美代子被告だろう。そして、この3人に共通するのは、お世辞にも美人とはいえないルックスと、身体がデカいことではないだろうか。そして多くの人が混乱した。「男たちは、なぜ彼女たちに服従してしまったのだろうか?」「デブって何かすごいパワーでもあるのだろうか?」「そもそも美人って一体なに!?」……と。そこで、『社会派くんがゆく!』(メルマガ)『猟奇の社怪史』(ミリオン出版)など、猟奇事件を扱ったコンテンツを多数手がける唐沢俊一氏に、「デブ」「モテ」「女」「猟奇」をキーワードに、女の美醜について話を伺った。

――最近話題のデブ女の魅力について教えてください。

唐沢俊一氏(以下、唐沢) 僕の知り合いの女性声優が70㎏を超えちゃってね、「ダイエットします」って宣言したら、事務所の社長に「痩せる必要はない。もっと太って100㎏になれ」って言われたそうなんですね。「100㎏になると今までとは違うファンがつく」と(笑)。

 違うファンって何かというと、童貞でなく、ヒッキーでなく、大人の、金回りのいいファンだと(笑)。声優のファンでもリア充になると、二次ロリの妄想から離れ、実質的な快楽を求める。するとデブ女にたどりつく。

 以前、札幌に「ホルスタイン」という有名なデブバーがあったんです。札幌の奥さんたちはちょっと体重が増えると「これ以上太るとホルスタインに売るぞ」と言われていたという有名店なんですけど、常連客には金持ちが多かった。

 何しろ店の女たちがよく食うんで、勘定が高くつく(笑)。それを支払える経済力がある客、逆に言うとおごってもいいから彼女たちにそのデブの体型を維持させたいという。「デブの女に上から押しつぶされて圧死するのが夢です」って目を輝かせて語る男性を数人、知ってます。それが全員、医者とか弁護士とか議員とかのエリートなの。常に人から先生、と呼ばれて頭を下げられているというのはかなりのストレスみたいなんですね。

 徹底してさげすまれた、情けない死に方を妄想すると、うっとりするらしい。よくエリートが痴漢してそのキャリアを棒に振るでしょう。あれ、その現行犯逮捕の瞬間がたぶん、射精に至るほどの興奮だと思う。マゾヒズムの一種の極北でしょうね。

 昔、70代ぐらいの老プレイボーイに何人かインタビューしたことがあるんですが、「ブスでデブな女が一番いい」って言うんです。まず、ブスはとても尽くしてくれる。美人は生意気でいけない、と。

 それから、ファッションモデルみたいなのはあれは完全に観賞用で、ガリガリで抱くと骨盤が当たって痛くてしょうがない。第一、ほとんどが生理不順で、アソコの状態も最悪だそうで。……私が言ったんじゃないですよ(笑)。体験者が言ってる。

 デブであればあるほど、脂肪がいいショックアブソーバになって、羽毛布団に吸い込まれるような快感があるっていうんです。私自身はガリの方が好きなんで、残念ながら想像できないんですけどね(笑)。

 木嶋佳苗以来、猟奇事件を起こす女性は大柄でデブが多いですね。男性は普段自分がリードしなければいけない、でも失敗してバカにされたらどうしようというストレスを抱えているわけですが、木嶋のような自意識が強いデブ女が相手だと、完全に手玉に取られるというか、そうしたストレスから解放されるという面がある。

 そのSとMの関係性が次第にエスカレートすると、猟奇事件になっていく。

――「美人」の捉え方も変わってきているんでしょうね。

唐沢 自分のメルマガにも書いたんですが、もう美人とか美少女というのは価値がなくなってきているんですね。美人とか美少女というのは1つの型があるわけで、近づけば近づくほど個性が失われるんです。それに宮沢りえとか後藤久美子みたいに完璧な美少女というのは自分たちの手の届かない存在であり、金持ちとか有名人がかっさらっていくことが最初からわかっている。

今の若い男性が求めているのはAKB48のような手の届くレベルの存在なんですね。ブスではないけれども、それほどの美女でもない。 ライティングの関係とか角度によっては、ある瞬間だけ美少女になるというのがいいらしいんですよ。その一瞬を求めていくと、落差があった方がいいから、普段は逆に美人じゃない方がいいということにもなる。

 中国人の、どうということもない田舎くさい女性をAV女優にしたてあげる、というひどいビデオを見せられたことがあるんだけど、ヘアメイクとライティングで、一瞬だけ、あっという美少女になるんですよ。いや、あれは本当に見ててあっ、と声をあげた。惚れてまうやろレベル。

取材した老プレイボーイたちが異口同音に言っていたのが、その、メタモルフォシスの魅力なんです。昭和の名人と言われた六代目三遊亭圓生がそうだったらしいですね。一瞬のドッキリの依存症になって、“なんでこんなのと”という女とばかりつきあっていた。

 まさに「美人は3日で飽きる。ブスは3日で慣れる」。慣れたあたりで新しい、いい表情に出会うと、期待値が低かっただけに“どん”とくる。ブス専というのはブスが好きなんじゃなくて、どんな不細工な女性の中にも笑い方であったり、しゃべり方であったり、一瞬輝く瞬間を見つけることのできる、その観察力の鋭い男性を言うんだと思う。

 逆に、美人が好きな男というのはナルシストが多いんですよ。『自分とバランスがとれるのは美人じゃなきゃ』と思っている。自分の横にいる資格を持つのは美人だけだと思っているんですね。だからこういう人とつきあうと文句が多い。化粧やファッションに常にダメ出しされる。美人は大変ですよ。

――デブ女の魅力って、「デブ女にメチャメチャにされたい」という破滅願望を抱かせるということもあるんでしょうか。

唐沢 あるでしょうね。あとは誰かに支配してほしいという従属願望もある。 誰かに支配されることで、自分がいちいち責任を持って選択しなければいけない重圧から解放されるのも大きい。「あんたは何も考えなくていい。私の言う通りに動いていればいいんだから」って言われることが快感になる。ヒトラーが大衆に支持されたのは、人間のこういう願望に応えたからです。

 “自分で判断しなくていい”というのはとにかく楽なんですよ。自分で判断した結果として、いまのひどい状況があるというのは、全部自分のせいになっちゃいますから、キツいんです。

 それよりは誰かに命令されたからいまの状況があると思いたいんですね。それによって責任を回避したいんです。ジャイアンが命令したんだから、僕は悪くない、というのび太状態。

 貧乏だったり社内での地位が低かったり、いまよくない状況にいる人は、自分の責任じゃない、他の人のせいなんだと思いたいんでしょうね。

次ページ「“デブ”と“名器”と“オカルト”論



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