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画像は「あまちゃん」公式サイトより

 NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で主人公・アキの母を演じる春子(小泉今日子)の歌い、話題になっているの挿入歌「潮騒のメモリー」。CD化も決定し、年末の紅白歌合戦出場決定か!? などと予測が立つほどのフィーバーぶりだ。

 しかし、オカルト好きはほかの意味で盛り上がっている人も多い。それは、「潮騒のメモリー」の歌詞が実にシュールで意味不明であるということだ。作詞は『あまちゃん』の脚本を手がけている宮藤官九郎。歌詞の中に、何度も「マーメイド」という言葉が出てきているが、特に「三途の川のマーメイド」というフレーズがいい感じだ。では、早速『潮騒のメモリー』の深読みをしていこう。

■三途の川とは?

「三途の川」とは、冥土(死者の魂が行く世界)にある川のこと。此岸(現世)と彼岸(あの世)を分ける境目を流れる川である。

「三途の川」の名前の所以は簡単。三通りの渡り方があるからである。「善人は橋」「罪が軽い者は浅瀬」「罪が重い悪人は濁流」を渡らなければならないといわれている。最初は、この三通りの渡り方であったが、いつからか、船で渡る方式に変更になったとか。人口が増えたので、あの世でも効率化をはかったのだろうか? 渡し賃は六文銭。現在では、六文銭が存在しないため、棺桶の中に印刷物や模造品を入れている。

 つまるところ、「三途の川のマーメイド」というフレーズは「死後の世界の川の人魚」と考えることができ、死を連想させる歌詞だといえるだろう。

 また、「人魚」と「海女」は、水に棲む女であるところが共通するという点以外に、“異界と繋がる神秘的な存在”という共通点もあるので紹介しよう。

■海女は神(異界)と繋がる存在だった

 海女は古代より、神の食べ物として献上する海産物を採る崇高な役目があった。なかでも、三重県志摩は「御食国(みけつくに)」ともいわれており、山海の幸を伊勢神宮に備える土地として名高い。今から約2000年前、伊勢へ天照大神をお祀りした倭姫命(やまとひめのみこと)が、志摩の地方を巡幸していた最中のこと。海女から差し出されたアワビのおいしさに感動したという。それ以降、アワビは伊勢神宮の神饌にも使われるようになったそうだ。

今でも謎が多く、まだまだ解明しきれていない地球上の異界でもある海。そのような海を自由自在に行き来できる海女には不思議な力があり、また神や異世界と通ずるものがあっても不思議ではないだろう。そして、昔の海女は胸をあらわにして海に入っていた。人魚は上半身が裸で下半身が魚という姿形。それゆえ、海を自在に泳ぐ半裸の海女の姿を人魚と見間違えた可能性は大いにあるだろう。

■マーメイド(人魚)は死の象徴

 水中に棲息する伝説の生き物の人魚は、不吉な象徴とされることが多い。

・有名なアンデルセン童話の「人魚姫」。愛する王子を殺すことができなかった人魚姫は、死を選び、海に身を投げる。
・ローレライは、ライン川に棲む美しい人魚のこと。川を舟で渡る時、その麗しい歌声を聞いたものは惑わされて舟の舵を取り損ね川に引きずり込まれるという。
・セイレーンという海に棲む人魚も、美しい歌声で船を難破させるというところがローレライに似ている。

 さらに、日本に伝わる話では、人魚を食べたり殺したりすると、後で悪いことが起こるとされている。古典文学の『諸国里人談』では、漁師が人魚を殺してしまったがために、嵐や大地震が起こって漁師の村が崩壊してしまったという。つまり、マーメイド(人魚)は死や厄災を色濃く象徴する言葉なのである。



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