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梨花オフィシャルブログより

 フシギパワーでちょい上ライフ! この常套句と共に約1年に渡って続けてきた当連載、今回で終止符を打つことになりました。理由は「いい加減、『フシギパワーでちょい上ライフ』をバカにするのやめてください」って怒られたから……というわけではなく、単に神様探しに対する意欲が失せちゃったから。これまでは「浪費することで高揚感を与えてくれる対象が欲しい」という思いのもと、お布施するに相応しい神様探しに奔走してきたわけだけど、もうそんなこと言ってる場合じゃないのよ。来年で三十路という節目を迎えるに当たって、直面せざるを得ない別の問題が出てきてしまったの。それは……ゲイの多くがぶち当たる“ネコタチ転換問題”よ。

 今や「ネコ」と「タチ」なんて一般用語となりつつあるから、ご存じの方も多いと思うけど、一応説明しておくわね。これは同性間におけるセックスでの役割を指す言葉で、わかりやすく異性間で例えるなら「ネコ(またはウケ)」が女性役、「タチ」が男性役を担うわけ。

 アタシは16歳の時に初めて男性と性行為に及んで以来、ネコひと筋で10年以上やってきたバリバリのネコ、いわゆる「バリネコ」なんだけど、もうそのスタイルじゃこの先やっていけなくなることが目に見えているのよ。「ネコしかできません」が通用するのは、どう足掻いても20代後半までが限界で、30代以降もそんなこと言ってたら「図々しい」とか「厚かましい」とか反感を買い、本命はおろか性欲の捌け口としてもお呼びがかからなくなる一方……。つまり、30代以降も性生活を充実させたいなら、ネコはタチに転換するか、あるいはタチも兼任できる「リバ(リバーシブルの略)」にならないと厳しいの。

 そもそもゲイ人口はネコのほうが圧倒的に多いから、必然的にタチを巡ってパイの奪い合いみたいな現象が起こるわけで、その中でより多くの、そこそこおいしいパイにありつくには、やっぱり“若くて美しいこと”が重要なファクター。今年で29歳になるアタシにそんなものは一切なく、じゃあいつバリネコから転換するか? 「今でしょ!」と東進ハイスクールのみなさんと合唱したいくらい切羽詰まった状況なんだけど、その一方で「ネコとして男性に愛されたい」という願望を捨て切れない自分がいるのよ。

 要するに、アタシにとって、ネコとは単なるセックスの役割ではなく、「男性から献身的な寵愛を受けたい」という“お姫様自意識”のあらわれでもあるのよね。自分でも気持ち悪いったらありゃしないんだけど、アタシの中には三十路間近のオッサンなのにフリフリのドレスを着た“お姫様のアタシ”がいて、そいつが「パイがないならケーキを食べればいいじゃな~い」ってほざいてるの。ねぇ、誰か、この目障りな姫オヤジをギロチン台まで強制連行してくれない?

 そうした葛藤に苛まれているからこそ、先日、モデルの梨花様がブログで表明された“脱・大人可愛い宣言”には、強烈なシンパシーを感じずにはいられなかったわ。

 ひと昔前は若い女性の特権とされていた、フリルやリボンなどがあしらわれた“少女性”を思わせるファッションアイテムを、30代になってもご自身のコーディネートに積極的に取り入れて「いくつになっても可愛いものを楽しもうよ!」と提唱し、“大人可愛いブーム”を牽引してきた梨花様。2012年にはオシャレスポット代官山に2階建てのセレクトショップ「Maison de Reefur(メゾン ド リーファー)」をオープンされ、ファッションだけでなく、食器やベッドリネンなど、生活全般に至るものまで「可愛くしようよ!」と進言。ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」のごとく、「大人可愛い」と書かれた旗を掲げ、アラフォー女性信者たちを引き連れて40代に突入するもの……と思いきや、40歳を迎える誕生日の15日前に「大人可愛いをやめます」だからね。先頭を切っていた教祖にいきなり反旗を立てられて、ドミノ倒しのようにズッコケていくアラフォー女性たちが目に浮かぶわ……。



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