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『キャリー』(20世紀
フォックスホームエンターテイメント)

 1976年に製作されたホラー映画『キャリー』(人気ホラー作家スティーブン・キング原作)では、豚の血を頭から浴びて全身血みどろになったキャリーが目を見開き、怒りを爆発させながら超常現象を巻き起こす映像が鮮烈だった。

 この『キャリー』のリメイク版が、11月8日に日本で公開されると話題だ。

■キャリーのあらすじ
17才の少女キャリーは、狂信的なキリスト教信者の毒母から支配されて育ったため、どこか自信がなく気弱な性格。そんなおどおどとしたキャリーをハイスクールのクラスメイトがいじめる。キャリーの母親は「性」を罪悪視し、汚れたものと考えているため、彼女に性教育をしていなかった。そのため、キャリーは初潮を迎えた時、何が起こったのかわからずパニックになる。そんなキャリーの怯える様子をクラスメイトの女子はからかい、タンポンやナプキンなどの生理用品を投げつけていじめる。娘のキャリーに生理が始まり、肉体的に女として成長していくことを受容することができない母親は、ますます彼女を虐待してしまう。やがて、異常な毒母からの抑圧とクラスメイトからのいじめのストレスにより、キャリーは秘められた能力(サイコネシス)を目覚めさせていく……。

実は、『キャリー』の恐怖のテーマには、いわゆる“異端派”と呼ばれる、正統から外れた狂信的なキリスト教思想と、それを信じる親の教育の下、育った子どもの不幸な実態について描かれた映画だともいわれている。

では、恐るべき異端のキリスト教と、その信者を親に持った不幸な子どもの事件を紹介しよう。

<<異端のキリスト>>
 
■「鞭身派」

 鞭身派は、17世紀前半頃、伝統的なキリスト協会である「ロシア正教」の分派として発生したといわれている。罪の許しを求めて、小枝で恍惚状態になるまで叩くところから由来しており、文字通り、己の身体を鞭で打つ行為をする。「鞭身派」の教えとして性的な欲望は、神の意思によるものであるとしている。儀式は森の奥深くや地下などの人目につかない場所で行われた。

 信者たちは、かがり火が焚かれた密室で歌を歌い太鼓を打ち鳴らしながら踊り狂う。さらに、身体を小枝で叩きながらトランス状態になっていくのだ。その恍惚とした精神状態で、神や精霊の幻をみたりしたという。そして、興奮が絶頂に達すると信者同士で交わり始める。いわゆる乱交が始まるのである。

 ただし、儀式までは性的な行為が禁止されたという。

■「去勢派」

「去勢派」は、18世紀末「鞭身派」からロシアで派生した。「鞭身派」とは違い、性欲を極端に罪悪視。この世の悪はすべて肉欲が原因であると信じ、完全なる禁欲が天国に入る条件とされた。信者は、禁欲を守りぬくために去勢をしたという。

 当時の手術は麻酔なしで行われたため、たいへんな激痛を伴い、危険なものであった。それゆえ、去勢手術において命を落とす者も少なくなかったという。男性は、睾丸やペニスを切り落とし、傷口の皮膚を熱した棒で焼くこともあったという。女性は、クリトリスや乳首、乳房の切除を行った。

 切除された部分は、信者たちが集う前で、燃え盛る炎に投げ込まれた。これを「火の洗礼」という。去勢派は、肉欲を失う代わりに、より熱心に信仰に励んだ。金銭や宝飾品などの物質を崇拝し、財産を作ることに励む者も多かったそうだ。彼らの使命は全人類の去勢であったという。

<<狂信的な母親に育てられた子どもが引き起こした事件>>

■毒母によって生み出された猟奇殺人鬼 エド・ゲイン
 歪んだ信仰を親から押し付けられて育った子どもは、時として怖ろしい凶行に走るようだ。猟奇殺人鬼として有名なエド・ゲインの母オーガスタは、狂信的なキリスト教信者だった。彼女は、エド・ゲインに「女性は悪魔だ」と教えこんだという。






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