■宜保の波乱万丈な人生

 前者の本で語られる宜保さんの半生は、かなり波瀾万丈。まず幼い頃、弟に焼けた火箸を落とされて左目を半失明するのですが、それによって霊能力が発動。現実世界が見えなくなった左目で、この世ならざる霊を見るようになったのです。

 ちなみに宜保さんは、難聴である右耳での声を聴きとっているそうです。見えない左目で霊の姿を見て、聞こえない右耳で霊の声を聴く……なんだかラノベの主人公っぽくてかっこいいですね。

 霊感を得た宜保さんは、級友はもちろん実の姉妹ともいっさい口をきかない(!)異端の少女時代を過ごしました。そして戦争により周囲の人々が死んでいく中、最愛の兄と弟も失います。その後、腎臓病をキッカケに霊能力を失い、普通人として家庭を持った宜保さん。

 しかし、善人すぎる夫は、他人の借金をいくつも肩代わりし、生活は困窮。数々の苦労をへて子どもを育て、ようやく末っ子が幼稚園に入学した、まさにその日。突然、彼女の中の霊能力が復活するのです。そこから宜保愛子の、霊能者としての第二の人生が始まっていく……。

 どうでしょう、普通に小説として読んでも面白そうな話じゃないですか? 

 悲惨な戦争体験や不気味な心霊談も、宜保さん特有の丁寧な口調で淡々と語られ、それが逆に怖さを増してもいます。

■霊能タレントの礎を築いた類稀なる霊能センス

 歴史上の人物を霊視した『愛と哀しみの霊たち』は、宜保さんの霊視が壮大なスケールで展開した本です。たとえばマリー・アントワネット。遺品である靴を霊視しただけで、彼女の生涯をかなり具体的に描写(色はスカイブルーが好き、初恋の人は宮廷画家など)。浪費家の悪女という誤解が多いけれど、本当は素晴らしい女性だったことを訴えます。
 
 さらに、ルーブル美術館ではモナ・リザを鑑賞し、レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯も事細かに霊視していきます。「モナ・リザはお母さんの面影を描いたもの」と長く議論されてきたモデルの謎をあっさり解いた上に、「ダ・ヴィンチとノストラダムスは一回だけ会っていた」という知られざる真実まで暴いてしまいます。

 ダ・ヴィンチ・コードも宜保さんの霊視には形無しですね。



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