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喉まででかかっているのに!

「あれ、なんだっけ……?」と、知人やお店の名前が思い出せそうで思い出せず、思わず拳を握ってイライラする経験は、きっと誰しもあるはず。誰に教えられたわけでもない、この無意識の行動が、実は人間の「記憶」活動に大きく作用している可能性があるという研究が発表され、話題を呼んでいる。

 発表を行ったのはニュージャージーのモントクレア州立大学心理学教授ラス・プロッパー博士。博士によれば、50人の学生を使った記憶実験の結果、人がモノを記憶する際には利き手で拳を握ると記憶力が高まり、逆に思い出す際には利き手ではないほうで拳を握ると思い出しやすくなることが明らかになったという。

 研究で博士は、右利きの学生50人を集め、彼らに単語リストを渡し、単語を記憶、想起(思い出すこと)するという実験を行った。50人の学生はそれぞれ以下、5つのグループに分けられた。

■グループA:単語を記憶する前に90秒間右拳を握る。また、単語を想起する際には同じように90秒間左拳を握る

■グループB:Aと同じように記憶時に90秒右拳を握る。ただし、想起の際には左拳は握らない

■グループC・D:記憶、想起の際に好きなほうの拳を握る(ただし、記憶と想起で拳は別にする)

■グループE:記憶、想起時に拳を握らない

 そして、それぞれのグループで単語の記憶・想起テストを行った結果、拳を強く握り込んだグループAが、最も成績が優れていたのだ。博士はこの実験から「拳を握るという簡単な動作が、脳に刺激を与え、記憶機能にまつわる脳の特定部位を活性化するのでは」という仮説を導いている。

 一方、ほかの研究者からは「より広範な被験者を用いて実験を行うべきだ」といった批判や、「fMRIなどを使い、拳を握った際の脳の血流状態を調べる必要がある」といった意見がでている。

 博士も実験はまだ途中の段階であることを認め、今後は研究をさらに広げて、手の動きが「言語能力」や「空間認識能力」、「視覚的情報の記憶」といった、ほかの能力にも影響するかどうかを今後調べていきたいと意気込んでいる。

 必要なことが思い出せそうなのに思い出せないあのイライラ。そんな時はまず落ち着いて、左手を握りしめて、思い出してみてはいかがだろうか。
(木林純一)



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