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知り合いの霊なら怖くないかな

 最近、元T大学教授が、幽霊の妻と暮らした1年間をまとめたwebサイト「霊と人間とが夫婦」が、心霊好きの間で話題になっている。まるでドラマのような話だが、長年の筆者の心霊研究の経験からいっても、あながちフィクションではないように思うので紹介しよう。

■2人の出会い

 2006年、2人は出会い系を通じて知り合った。男は61歳で、アキといい、国立H大学経済学部を卒業後、T大学の教授に就任、フランスのグランゼコール客員研究員として2年間フランスに滞在後、大学を退職したエリート。女は、24歳のチサという。アキは、大学を2006年に退職。前年に離婚していた。

 出会った当初、チサは悪い男に騙され、20歳で300万円以上のサラ金借金を背負っていたという。すでに、離婚して妻子を失い身軽だったアキは、そんなチサを不憫に思ったのだろう。すべて借金を肩代わりした。恐らく、この頃にはすでに交際していたのだろう。

 2007年10月4日、チサの25歳の誕生日に入籍。修善寺のマンションで、62歳と25歳の甘い生活が始まったという。もちろん夜の夫婦生活もある。

■悲劇のはじまり

 結婚してそろそろ1年経とうとしていた頃、定年退職後は世界一周旅行をすることが夢だったアキは、その計画の手始めとして、一人でヨツトに乗り、沖縄への旅に出たという。チサは、自動車の免許を取るため、東京にいた。そして、アキが沖縄を楽しんでいた2008年10月4日、結婚1周年のチサの誕生日に、チサは謎の突然死を遂げ、帰らぬ人となった。警察が司法解剖まで行ったが、医師は「まったくわからない」と言うばかり。

 その時アキの脳裏に、新婚初夜に低俗な霊にまとわり憑かれ、痙攣して呼吸もほとんどできなくなったチサの姿が甦り、「チサは低俗な霊にまとわり憑かれ、ショック死されたのではないか」と、思ったという。

 葬儀の湯灌の時、アキはチサの身体中をくまなく洗った。夜の営みでお世話になったところは特に念入りに。まるで生きているかのようだったという。

 すると、チサが亡くなって数日後の夜、アキのもとにチサ訪れるようになったそうだ。すると次第に、今度は霊体がアキの身体の中に入り、感覚で会話をすることができるようになったという。

■チサの霊との交信

 そのような霊体験をしたアキは、自身の体験の理解者を求めたいという気持ちもあり、再び沖縄に向かった。そして、ある有名なユタと出会い、次のようなことを教わったという。

 「霊を体に入れたりすると命が縮まる。3年は新たな結婚を諦めて、チサとの生活を大切にするように。その後は自由になれる。霊能者として人を助けるよう運命づけられている。」

 そして、ユタに霊の呼び出し方を教わり、それを実践した。チサが体内に入ると、やたらとあくびが出たという。(ちなみに、シャーマンが霊や神霊を降ろすとあくびが出ることは、よくあることで、筆者自身もダウジングで守護霊に伺う時は、やはり、あくびがよく出る。)

 アキは、チサの霊と交信するうちに、「チサを絶対に成仏させまい」「成仏したら会えなくなる」と、思ったという。そして、本来霊は時が経つと自分の死を悟り霊界へ戻るが、アキはそれを引き止めたそうだ。

 しかし、霊を身体に入れたりすると、霊にエネルギーを吸い取られてしまうため、アキの体重はみるみる減っていったという。そして、霊が人間の体に憑依するのは、実は生きた人間からエネルギーをもらって楽になれるからなのだということが次第にわかってきたそうだ。

 チサの死後8ヶ月くらいたった頃には、アキが頼むと、キスしてくれるようになったそうだ。「ピタッとくっついてちょうだい」と言うと、ぬるま湯に入っているような至福の感覚がアキを包んだという。しかし、それが性的行為に発展することはなかったが、そんな暮らしを1年以上続けた後、チサは成仏したようだ。

アキのブログは、2010年2月以降は更新されておらず、未だにブログが残っているものの、現在どうしているのかわからない。ブログには、アキが霊界に行きチサと共に悪霊と戦った記録なども記されているが、荒唐無稽な部分もあり、解釈に迷う。もしかしたら、自分の潜在意識の中で「創作」していった部分もあるのかもしれない。だが、アキ氏は経営コンサルタントや大学教授などの立派な経歴を持つ人物であり、筆者の心霊研究の経験からいって、よく見られる要素も少なくないため、全体的にみれば、このような事実はあったのかもしれない。

 人は霊界からこの世に「学習」のために生まれ落ちてきて、死後にまた霊界へと戻って行く。二人の男女が夫婦として共に暮らすのも、何かの学びのためなのだ。だが、いかに深く愛し合っていたといっても、別れの時は訪れる。たとえ人間と霊とが夫婦になっても、つかの間のはかない夢で終わることがこのブログからわかるだろう。

■百瀬直也(ももせなおや)
 スピ・超常現象研究家。10代でスピ世界に目覚め、内外の聖地巡礼を続ける。シャーマニズム、古代史、民俗学、地震予知、占星学なども研究。各種カウンセリングも行う。特技はダウジングによる地震予知。著書は『ヴィア・ドロローサ~イエスが歩いた悲しみの道』『大地震の前兆集~生き残るための必須知識』シリーズ (Amazon Kindle本)など。Twitterは@noya_momose。
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