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『今あなたに知ってもらいたいこと』(幻冬舎)

 去る2月18日に、80歳の誕生日を迎えた芸術家で音楽家のオノ・ヨーコ。世界を股にかけて活躍している彼女は、傘寿になった今もTwitterなどのソーシャル・メディアを利用し、積極的に発言している。

■オノ・ヨーコの激しすぎる男遍歴

 元日本興業銀行総裁や元貴族院議員の血を引き、銀行家の娘として裕福な家庭で育ったヨーコは、20歳の時に父親の赴任に伴い渡米。学習院大学を経てアメリカのサラ・ローレンス大学に入学し、23歳で作曲家の一柳慧と結婚し、退学。この頃から、万人には理解できない前衛芸術家としての活動を開始した。

 間もなくして離婚し、30歳の時にジャズ・ミュージシャンで映像作家のアンソニー・コックスと再婚。娘を出産するが、守りに入ることなく、芸術家としての活動の場を活発化させ、ニューヨーク、ロンドンに進出。34歳の時に出会ったジョン・レノンと恋仲になり、37歳でアンソニーと離婚。その翌月にジョンと結婚し、彼と共に、平和イベント『ベッド・イン』など、「愛と平和」活動を行うようになった。

■政治に目覚めたヨーコの“前衛的な”芸術活動

 ジョンと結婚した翌年の1970年にビートルズが解散したため、ヨーコが「引き裂いた」と批難されることが多いが、彼女は何も言わず、「愛と平和」のための創作活動に没頭。「反戦運動家」「黒人解放運動家」「女性解放運動家」らとも交流を持つようになり、自身の活動も政治的な色が濃くなっていく。

 ジョンとは、長期間離れていた時期もあったが、2人の愛は“永遠”で、42歳の時にショーン・タロー・オノ・レノンを出産。育児に専念するジョンの代わりに、ヨーコがうまく投資運用をして資産を増やすなど、型破りな夫婦関係を築いていった。1980年にジョンは射殺されるが、その場にはヨーコもいた。

 ジョンの死後も、「愛と平和」をテーマにした芸術と音楽活動を続けており、世界の大物たちからもリスペクトされているヨーコ。Twitterは、360万人のフォロワーを誇っている彼女だが、いろいろな面で深すぎるからか、ツイートを奇想天外だと捉えられることが多い。

■「夢」「踊る」がテッパンツイート! ヨーコの神レベル発言

 ヨーコは、Twitterをどのように使えばいいのか、しっかりと理解しており、自身のスピリチュアルな思想について、頻繁に発信している。「夢」「踊る」は、お気に入りのキーワードで、このようなツイートをしている。

・「夢の中で飛ぶのです。永遠に飛べるか、試してごらんなさい。そして、その感覚を、起きた後も覚えておきなさい」

・「想像してください、1000個の太陽が昇るのを。野原で踊るのよ」

・「夢で踊るのです。道へ出て、みなにハグしなさい。どれだけ美しいか告げるのです。そして、一緒に踊りなさい」

・「波止場に座り、カモメが踊るのを見なさい。頭の中でカモメと踊りなさい。カモメの心臓の音が聞こえるまで、踊り続けるのです」

 このように、豊かな想像力がなければ、できないことばかり。夢と現実がゴッチャになっている印象も受けるが、それが、ヨーコのスピリチュアルな世界観なのだといえよう。しかも、これらはほんのさわりで、

・「重いものを背負い、できるだけ敏速に踊りなさい」
 
 ……と、ぎっくり腰になりそうなスピリチュアル・ツイートも飛び出している。この発言は、おそらく中級者に向けられたものではないだろうか。そして、これをクリアした者が、次の上級者向けレベルとも捉えられる、ツイートにたどり着く。

・「身体一面に空き缶と空き瓶を、ぶら下げなさい。そして、音を立てずに踊るのです」
 
 ……とにかく、肉体的に苦労しなければ、スピリチュアリティは極められないということなのかもしれない。

 また、ヨーコは、自然を引用することも多く、

・「グレープフルーツはレモンとオレンジのハイブリッド。雪は望みと悲しみのハイブリッドなのです」

・「木に約束しなさい。その約束をほかの木に伝えるよう頼みなさい」

 ……ともツイート。とても意味深に聞こえるが、残念ながら凡人には、彼女が何を伝えたいのか理解するのが困難だ。意味不明なツイートばかりと思っていると、

・「言いたいことを言わないと、私たちは死にます。あなたは今週、何回死んだのか、書き出してみなさい」

 という凡人にもわかるようなドキッとする発言も配信されるので、度肝を抜かれる。

・「戦う前にパンツを脱ぎなさい」

 ……も、わかりやすいツートだが、残念ながら実行に移す人はいなさそうだ。なお、

・「あなたは水。私も水。私たちは異なる容器に入った水。だから容易に会えるのです。そして時には一緒に蒸発するのです」

 ……という、スピリチュアル・ツイートには、妙に心を打たれた者が多かったようだ。
 
 80歳という高齢だが、ヨーコの頭ははっきりしており、「そう、私はウィッチ(魔女)。私はビッチ。何とでも言えばいい。私の言葉は本物。真実しか語らない」とも断言。今後も、彼女の高度なスピリチュアル発言は、バンバン飛び出してきそうである。



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