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以外と知らない、ひな祭りのお話

 みなさま、おひな様の飾り付けはお済みですか? 年に一回、出してあげないとおヨメに行けませんよ〜。そして、サッサとしまわないと嫁き遅れちゃいますよ……なーんて、どっちも迷信です。気にしない、気にしない。

 ひな祭りの起源は古代中国の行事「上巳」。3月最初の巳の日に、木の板に自分の名や顔を描いた形代を川に流し、厄除けをしました。最近では数千体もの人形をまとめて供養する「ビッグひな祭り」が盛り上がっているようですが、これから分別処理されてしまう人形たちを見物に行くなんて、祟られそうでコワイ……。

 今回は、由緒正しい「ひな祭りのお作法」をご紹介します。

■16歳ですでに嫁き遅れ!?
 愛知県知多郡では、15歳のひな祭りが終わると、雛人形を弁天様の祠に納めます。弁天様=弁財天は、水の神様。もともと、雛は役目を終えると水に流す形代なので、弁天様に託すのはルーツ的に正しいわけです。そして、16歳からはひな祭りを行いません。これは、江戸時代のひな祭りが「娘(乙女)」の祭りだったことの名残。つまり、16歳はすでに嫁き遅れ。キビシイ基準です。

■「早く片付けないと嫁き遅れる」は、昭和初期に作られた俗信
 地方や家によって、旧暦(4月中旬)に合わせて片付けるところもあります。決まった時期に雛を飾り、大切にしまうという心がけがあればOK。気に入って年中飾りたい場合も、こまめにお手入れすれば大丈夫。しまい忘れたら、いっそ旧暦に切り替えちゃいましょう。

■ひな人形にお供えするのは、あられだけじゃないんです
 正式には、内裏雛や官女の前に、小さなお膳を供えます。メニューはおせち料理に似ていますが、「豆」や「赤貝」など、女性性を暗示する食材が多く見られます。なお東京では、雛をしまう前に蕎麦を供えます。素麺を供える地方もあるので、ご当地のご馳走でもてなす、との配慮なのでしょう。

■1人1ひな人形セットが当たり前! バブリーな愛知のひな祭り
 愛知県では、雛人形は「1人ひと飾り」。一家にひとつではなく、女の子1ンンにワンセット。代々伝えることはせず、役目を終えた人形は人形供養に出すか、一緒に飾ります。嫁入り道具がハンパないのもうなずけます。

■ひな祭りは男の祭りでもある!?
 中部地方では、男の子もひな祭りを行います。一対の雛人形ではなく、男の子の生まれた家には男雛、女の子の場合は女雛を贈る地域もあります。雛人形のルーツは平安時代の人形「天児」。子どもが生まれると「天児」をつくり、厄除けのための身代わり=形代としました。つまり、ひな祭りは「子どものための祭り」なのです。それが「雛遊び」や「安産祈願」の風習と習合して、次第に女の子の幸せを願う節句となっていきました。

■雛の膳には「似たり貝」
 ひな祭りには、「女の子の幸せ」が結婚・出産とイコールだった時代のスタイルがそのままに残っています。雛の膳に蛤の皿を用いたり、熊本県で「雛」が女陰の俗称だったりするのは、多産と豊穣を願う縁起かつぎに繋がります。ちなみに蛤は、横から見るとアソコに似ているので「似たり貝」と呼ばれます。

 「あかりをつけましょボンボリに〜」(『うれしいひな祭り』より)、ひな祭りと言えばこの歌が定番。でも2番の「御内裏様とお雛様」は間違い。作詞者・サトウハチロー氏、痛恨のミステイクです。「御内裏様」というのは男雛ではなく、御簾の内、つまり屏風の前の男雛・女雛一対のこと。「御内裏様とお雛様」では、三角関係になってしまいます。作者の願望が反映されたのかも知れませんが。
(よいこ)



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