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詰めても詰めても終わんねー!!

 新生活や転勤など、新年度前の3月は引っ越しのハイシーズンです。引っ越し作業といえば、荷造りや引っ越し業者の手配、インテリア製品物色……なんていう作業が主ですが、実はそれ以外にも、日本には引っ越しちなんださまざまな風習があるのをご存じでしょうか? 今回は引越しシーズン到来にちなんで、日本に伝わるさまざまな引っ越しの風習について調べてみました。

■「引っ越し蕎麦」は消えてしまった風習か
 引っ越しの風習として一番有名なのは、なんといってもこれでしょう。「長くお世話になります」という意味を込め、引っ越し先のご近所に蕎麦を配る風習です。しかし、いつの日からかこの風習はなくなり、ご近所に配られるのは洗剤やお菓子、タオルといった粗品に替わってしまいました。年越し蕎麦は今でもこんなに根付いているのに……残念です。

■沖縄県では塩と味噌が引っ越しの必需品
 さまざまな引っ越しにおける風習が消えつつある今の日本ですが、地域によっては、その土地に伝わる引っ越しの風習がいまだ絶やさず行われている場所もあります。中でも代表的なのは沖縄県。沖縄では引っ越しの前にまず、塩と味噌を台所に運び込む風習があるそうです。日取りは、大安で満潮であればなおいいといいます。近年は本州から沖縄へ移住する人も増えているといいますが、その際はその土地の風習にならい、実践してはいかがでしょうか?

■関西地方では「鏡」が引っ越しに欠かせない
 関西地方でも沖縄同様「引っ越しをする前にまずこれを家に運ぶ込む」という風習があるようです。まずは「鏡」。その理由は「女性の美貌を保つため」「女性の魂が宿るので、主人の手で家に運び込むと夫婦円満が保てる」など諸説あるようですが、ただ単純に「壊れやすいので最初に運び込んでいるだけでは?」という説も。さらに植物の「万年青(おもと)」を最初に家に運び込んで飾る風習も関西にはあるようです。「万年青」は、もともと日当たりの悪い環境でも青々と育つことから「長寿草」とも呼ばれており、引越しの際に家に運ぶ込むと運が開けるといわれています。関西は引っ越しで縁起を担ぐ文化が定着しているのでしょうか? 

■1月、5月、9月の引っ越しは縁起が悪い!?
 そのほか全国的に伝わる引っ越しの言い伝えとして「1月、5月、9月の引っ越しは縁起が悪い」と言われています。この言い伝えの理由も諸説あるようですが、有力視されているのが仏教の祭事にある「正五九祭」。正は正月、五は5月、九は9月の意味なので、大切なお祭りの時期に引っ越しをしてはいけないという説なのだとか。そう考えると、3月が引っ越しシーズンなは理にかなっているのかもしれません。

 こうして日本の引っ越しにおける風習について調べてみると、あらためて引っ越しというのは神ごとに通じているのだなあと実感させられます。引っ越しは元来神聖なものだったのです。今年引っ越しを予定している人は、日本に伝わる先人の知恵を上手に取り入れ、引っ越しの儀式をしっかり行ってみるのもいいのではないでしょうか?
(高山惠)



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