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『卑弥呼 邪馬台国のなぞの女王
(学習漫画 日本の伝記)』(集英社)

 2月20日、邪馬台国の女王・卑弥呼の墓との説がある巨大古墳、奈良県桜井市の箸墓古墳(はしはかこふん)で、宮内庁が初めて研究者の立ち入りを認め、現地調査が行われました。もし、この箸墓古墳が卑弥呼の墓であることが証明されれば、古代史最大のミステリーともいえる卑弥呼や、邪馬台国の正体が明らかになるかもしれません。

さて、謎が多い卑弥呼はどのような女性であったのでしょうか?

邪馬台国の女王 卑弥呼は生没年不詳、その正体も謎に包まれています。

 我が国最古の歴史書の『古事記』や『日本書紀』には、邪馬台国や卑弥呼の記述は見当たらないため、卑弥呼は架空の人物ではないか……? と、その存在を否定する説もあるのです。

 卑弥呼や邪馬台国の名前が初めて登場するのは、『魏志倭人伝(ぎしわじんでん)』という中国の歴史書。ですが、記述も曖昧で、『魏志倭人伝』の作者が日本の地理をどこまで把握していたのかもわからないため、邪馬台国の正確な位置はいまだに謎に包まれており、さまざまな論争を巻き起こす原因にもなっているのです。邪馬台国の所在地は、九州説、近畿説などがあり、いまだに決着がついていません。

■謎の女王 卑弥呼

『魏志倭人伝』には、3世紀頃に、日本(当時は倭国)の邪馬台国を治めたとされている女王・卑弥呼のことが書かれています。当時の日本はそれまで小国に分かれて各地で争いが起こり、とても乱れていたのでした。戦い疲れた各国の王は話し合いの末、卑弥呼を王に立てたのです。そして、卑弥呼は乱れた国を初めて統一したのでした。

 卑弥呼は巫女(シャーマン)であり、鬼道(呪術)を使って不思議な力で民衆を支配していました。鬼道とは今でいう占いのこと。つまり卑弥呼は占い師だったのです。当時の占い師は神の言葉の伝達者でしたから、人々から特別に畏怖の念を持たれていたことでしょう。

 神秘的な力を持つことから、絶世の美女というイメージが強い卑弥呼なのですが、彼女の顔を見た者が少なかったということから、その真偽のほどは定かではありません。

 卑弥呼は大きな宮殿に住み、1000人の侍女に身の回りの世話をさせていました。また、彼女には夫はおらず、生涯独身。卑弥呼の元に出入りできた男性は、彼女の弟だけだったとされています。古代日本では、同母の結婚はタブーでしたが、異母兄妹・異母姉弟の婚姻は許されていたこともあり、血の繋がった者同士で盛んに結婚が行われていたのも事実。卑弥呼と弟が実は男女の関係であったことは否定できません。『魏志倭人伝』には、卑弥呼の補佐をしていた弟と、彼女の身の回りの世話をしていた男が別にいたとされていますが、実は弟と世話をしていた男は同一人物とみなす説もあるのです。

 不思議な霊力を持ち、絶大なる権力を誇った卑弥呼。現代でいう美魔女のような彼女は、禁断の近親相姦によってその霊力と美しさを保ち続けていたのかもしれません……。

 239年、卑弥呼は当時最も勢いのあった中国の魏へ使いを送ります。魏の皇帝は、使いのお礼として卑弥呼に日本の王の意味がある「親魏倭王」の称号を与えます。そして、卑弥呼は魏の後ろ盾を利用して、さらなる力を誇ったのでした……。

 それまで混乱していた日本の国を治め、優れた政治手腕と外交能力を持った卑弥呼は、日本最古のキャリアウーマンといっても過言ではないでしょう。

■卑弥呼の死、そして深まる謎

 当時、絶大な権力を持って君臨していた女王 卑弥呼。“卑弥呼、以て死す”という記述を最後に『魏志倭人伝』から卑弥呼の姿は消えました……。

 老衰による自然死、霊力が衰えたため暗殺された、あるいは病死など、卑弥呼の死もまた深いベールに包まれています。

 卑弥呼の死後、「直径百余歩もある大きな塚を作り、奴婢(ぬひ)100 余人が殉葬された」という記述があります。当時の殉葬は、生き埋めにするならわしだったとされ、殉葬された者たちの悲痛なうめき声や泣き叫ぶ声はひどいもので、やがて死体は腐り強烈な腐臭を放ち、その腐肉を犬や鳥が喰らいに漁りに来る……。まさに地獄絵図のような惨状だったともいわれています。

 卑弥呼の死後、男の王が立ったのですが、激しい戦いが続いて国は大混乱。そこで、卑弥呼の親族の壱与(いよ)を女王にして跡を継がせたところ、国は安定したといわれます。その後、邪馬台国の記述はぷっつりと途絶え、歴史の闇に埋もれていったのでした……。

 箸墓古墳は、全長278メートル。『魏志倭人伝』から卑弥呼の死が3世紀中頃とされ、古墳が作られたのが3世紀半ば、後半とする説があり、卑弥呼の死亡時期と一致。最も古い時期の大型前方後円墳であることから、巨大な権力を持った卑弥呼の墓にふさわしいとされたのでした。しかし、もっと新しい時代に作られた古墳と主張する研究者もおり、今後の調査結果が期待されます。

 まもなく、日本史最大のミステリーが明らかになる日が来るかもしれません。

(白神じゅりこ)



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