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肉付きでいうと、女神アプロディーテーも遠く
ないかなー(写真/後藤秀二)

 フシギパワーでちょい上ライフ! 2013年が始まって、早くも1カ月がたとうとしてるけど、「ハピズム」をご覧のみな様はいかがお過ごしかしら。

 ほんと、月日の経過ってあっという間ね。この1カ月、アタシが何していたかといったら、バカみたいに口開けてポカンとしてただけよ。おかげで持病の顎関節症が悪化したわ。そんなことはさておき、前回「『フシギパワーでちょい上ライフ!』って意味がわからないから、もう冒頭で書くのはやめる」と宣言したんだけど、早々に撤回させていただきます。理由は、「ほかの導入文をいちいち考えるのが面倒くさいから」です。あしからず。

 さて、2013年一発目の神様候補はどなたにしようかしら……と考えてみたんだけど、生憎「お布施したい」と思うほどの方が見つからないのよ。「お布施したい」というよりも「お布施してあげたい」、すなわち托鉢僧のようにチャリティー精神を刺激してくる方はいらっしゃるんだけどね。誰かというと、昨年12月にソロデビューシングル『まさか』(日本クラウン)をリリースされ、また同時期にAKB48からの卒業発表もされた河西智美さん。

 思えば昨年の河西さんといえば、まずJRAのCM出演をかけてAKBメンバーが競馬予想で争う企画「AKBのガチ馬」で見事優勝し、続く「AKB選抜総選挙」でも速報から大きく順位を上げて選抜入りを達成。「競馬といい、総選挙といい、金が絡んだ勝負ごとには強い女」という感じで上半期は絶好調だったのに、そこで運を使い切ってしまったのか、それ以降は災難が続く一方。世間からバッシングを浴びた『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)での「1カ月1万円生活バックレ事件」【編註:番組側が用意した部屋で、光熱費と食費を1万円以内に収めて1カ月間生活するという企画にチャレンジした河西が、5日目に『荷物を取りに行く』と言って自宅に帰ったまま戻らず、そのままリタイアとなった事件】だって、アタシからしてみれば災難よ。

 だって、もともと河西さんって、1日に何百人とも握手しなければならないAKBの握手会とか、バラエティ番組での罰ゲーム企画だとか、そういうつらいお仕事になるとすぐ「体調不良」になってしまうお方なのよ? そんな頑張れない女が、四六時中カメラに監視された中で、節約しながら1カ月間も暮らせるはずがないじゃない。これは、やらせた側に責任があるわよ。河西さんは何にも悪くない。いつもと変わらず、頑張れなかっただけなんだから。

 それでソロデビューにミソがついただけでもお気の毒なのに、今度は今年2月4日に発売予定だったファースト写真集『とものこと、好き?』(講談社)が、上半身裸になった河西さんの胸を白人の男児が手で覆っている写真を表紙に使おうとしたことで、児童買春・ポルノ禁止法違反容疑に抵触する恐れがあるとして発売中止に。もう、踏んだり蹴ったりよね。問題とされている写真は、アタシもネットで拝見したけど、「とりあえず脱がせておけば売れるよね」的な思考のスケベジジイが鼻ほじりながら考えたような構図で、児ポ法云々の前に趣味が悪いわ。

 あの写真、おそらくギリシャ神話に登場する愛と美と性の女神・アプロディーテーの絵画をモチーフにして、「神聖」とか「神秘的」といった言葉ですべてを片づけたかったんだろうけど、そもそもアプロディーテーって、息子によって切断された天空神ウラノスのチンコが海に落っこちた時の泡から誕生したんだからね。名前の由来もギリシャ語で「海の泡」を意味するaphros(アプロス)から来ていて、これが日本神話だったら「泡姫」って呼ばれてるわよ。

 したがって、アタシが「和製アプロディーテー」と呼ぶに相応しいと思っているのは、吉原とかで男のチンコを泡まみれにして頑張ってるソープ嬢だけ。アイドルから転身したとしても、5日以内にバックレることが目に見えている河西さんじゃ、残念だけど「実力不足」と言わざるを得ないわね……。

 それでも尚、表紙はアプロディーテーにこだわりたいというのであれば……そうね、胸を覆っている男児の手を貝殻に変更するしかないわね。ただ、それだとアプロディーテーというより、武田久美子さんになってしまいそうだから、アタシとしては、アプロディーテーのコンセプトは思い切ってやめて、代わりに「托鉢僧」にしたらいいと思う。神ではないけど、聖職者だから神聖な感じはある程度するし、未だに尾を引いてるバックレ事件について“反省してます感”も醸し出せるじゃない。

 それに、想像してごらんなさいよ。托鉢僧の恰好をした河西さんが泣きそうな顔で佇んでいて、その横に「とものこと、好き?」って書かれた表紙を。そんなものと書店で目が合ったら、ファンじゃなくてもお布施せずにはいられないでしょ。アタシなら、最低3冊は買うね。せっかく女性として美しく輝いた時期を収めた写真集を、このままお蔵入りさせてしまうのはもったいない。ぜひとも「美人過ぎる托鉢僧」として、起死回生を図っていただきたいわ。

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■アボンヌ安田(あぼんぬ・やすだ)
1984年、神奈川県生まれ。16歳くらいで同性愛に目覚め、21歳くらいからライター業を始め、現在は今後の人生の糧になる“お布施の対象”を探している。「サイゾー」(小社刊)、「週刊女性」(主婦と生活社)などを中心に執筆を行い、「テレビブロス」(東京ニュース通信社)では、コラム「おんなブロ覗き見帖」を隔号で連載中。



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