――神聖な"気"が集まる「パワースポット」。けれどそこは、どうにかして幸せになりたい! と願う女たちのよどんだ気で埋め尽くされた場所でもある。礼節を忘れ、私利私欲に走るパワスポバカの実態に迫る!

 明治天皇と昭憲皇太后のご神霊をお祀りするために創建された、東京「明治神宮」。都会のど真ん中に位置するこちらの神社は、アクセスのよさも相まって、毎年、神社初詣参拝者数ランキングで全国1位を獲得しており、正月三が日で約300万人が訪れています。

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人・人・人!!

 原宿駅前に位置する明治神宮は、一歩中に足を踏み入れると、その中は緑いっぱいの森。約200メートルの長い参道の向こうにある本殿のほか、あの一世を風靡した「清正井」のある御苑もあり、スピ女だけではなく、外国人などの観光客に広く愛されています。
 
 普段は人気も少なく、都心だということを忘れてしまいそうなほど静かで清らかな明治神宮。しかし、正月三が日ともなると、さすがの明治神宮の静けさも一転。まるでテーマパークのごとく、さまざまな穢れの集合地となります。

 まずは、原宿駅からスタート。JR原宿駅も、正月期間中は、明治神宮に近い特別改札口を開きます。そのため、渋谷・品川方面から来た人は、問答無用で明治神宮へ導かれるのです。普段は静かな参道も、今日ばかりは黒山の人だかり。ひたすらざくざくと玉砂利を踏みしめて歩いて行くと、妙にのどがイガイガする……。澄んだ空気とは裏腹に、大勢の人が舞い上げた砂ぼこりで、周りの空気も汚れております。

 2つめの大鳥居をくぐったところで、目の前にあらわれたのは、神社の境内には不釣り合いな巨大ビジョン! なんだか、普通にCMとかも流れている……。

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巨大ビジョンどーーーん!!

 これはいったい何だろうと首をかしげていると、それまでスムーズに進んでいた人の波が、ぴたりと止まります。それからは、止まり、進み、また止まり……の繰り返し。遠くで拡声器を使った誘導の声が流れています。巨大ビジョンからも、「南神門から左右に分かれて進んでください」やら、「ここから先は押し合わずに進んでください」などのアナウンス、参拝経路案内などが、ていねいな図解とともに繰り返し流れています。さすが! 神社初詣参拝者数ランキングナンバーワン!

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警官の怒号、カップルの痴話げんか、子どもの鳴き声……まさにカオス!
 本殿まで約100メートルからの牛歩タイムで、参拝客のストレスはピークに達します。隣のカップルは、「だから地元の神社で済ませようっつったじゃん」「でも○○クンも賛成してくれたでしょ!」などと痴話げんかをはじめ、また隣の家族連れは、肩車をしていた子どもが「パパ、トイレ!」と、父親の頭に股間を押し付け、パパの首を足で締めてひたすら我慢している始末……。イライラが募るのも仕方ありません。たった100メートルを進むのに、50分近くかかってしまったのですから。
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ピーポ君、もう待つのは嫌だよ……

 そして、いよいよ本殿前! 早くお詣りさせろ、いや早くこの場から脱出させてくれ、と、地団駄を踏む参拝客を、警官がそっと誘導します。高々と掲げられたピーポ君イラスト入りの「お待ちください」プレートが「お進みください」になった瞬間、参拝客は少しずつ、少しずつ……その足は次第に早くなり、ほとんど競歩状態で本殿へと向かいます。

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正月からご苦労様です

 約1時間待たされ、ようやく、ようやく、念願の本殿に到着……! 警察の方々からの「走らないでくださーい」「参拝を終えた方は、すみやかにお帰りくださーい」などのアナウンスが本殿に響き渡ります。そのようすは、まるでアリーナツアーの誘導のよう。

 目の前に広がる、白いビニールシートで作られた特設賽銭ゾーンに賽銭を入れようとポケットに手を入れていると、後ろから小銭がガンガン当たってきました。とりあえず投げとけ、的な。「すみません神様、また日をあらためて来ます……」心の中でそうつぶやいて、初詣参拝終了――その間、約3秒。
 
 一年のはじまりに氏神様にごあいさつする、ということが本来の目的である正月参拝。だとすると、逆に三が日を避けて参拝したほうが、きちんと神様と向き合えるのかもしれないですね。
(ニコ)



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