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ファラオ降臨!

(前編はこちら)

 これで「夢者修行」については理解できたけど、依然として「EXILE Pyramid」と「EXILEの誇りと志」は意味がわからないまま。内心、「もうどうでもいい」という気がしなくもなかったけど、ここを乗り越えなかったらEXILE信者にはなれないからね。中でも「EXILE Pyramid」に関しては、EXILEの所属事務所LDHが運営しているダンス&ボーカルスクール「EXPG(EXILE PROFESSIONAL GYM)」のホームページ上で概要資料が公開されているくらいだから、必修も同然。「EXILE Pyramid」を知らざる者、『Choo Choo TRAIN』を歌い踊る資格なし……ってことよ。ZOOバージョンならいいけど。

 ZOOじゃアタシの気持ちが満たされないことはわかり切っていたから、四の五の言わずに概要資料を拝読させていただんだけど、やっぱり泥縄式で学び始めたアタシにとってはハードルが高かったわ。「もうZOOでいいかも」って何度思ったことか……。「EXILE Pyramid」の構造自体はさほど複雑なものではなくて、まず頂点にEXILE、その下に三代目J Soul Brothers、劇団EXILE【編註:EXILEのメインテーマである「Love, Dream, Happiness」を演劇を通して伝えるべく結成された劇団】、EXILE GENERATIONS、EXPGの順でピラミッドが構成されているというだけの話。ただ、そのピラミッドは「EXILEの誇りと志を持つ表現者が集う“EXILEの場所”」でもあり、そこに踏み入れてピラミッドメンバーの一員に加わるには、「EXILEの誇りと志」を持っていなければならないらしいのよ。つまり、ただ漠然と「EXILEみたくなりてぇ」と言いながら『Choo Choo TRAIN』踊ってるような輩は、EXPGですら爪弾きにされるってことじゃないかしら。「お前はEXILEがわかってない。ただのZOOだ」とか言われんのよ、きっと。

 さらに難解なのが、次の一文。

「ピラミッドといっても序列や段階を示しているのではなく、世代を超え、グループを超えて、いたるところで人と人、才能と才能の掛け算が活発に行われます。すなわち、自由に刺激し合い、競い合う相乗効果で一人ひとりが成長し、さらなるエンタテインメントの高みをめざす仕組みといえます」

と書かれているんだけど、序列や段階を示したいわけではないなら、なぜピラミッドをフォーマットにされたのか。これでピラミッドの上に目玉が描かれていれば「ああ、フリーメイソンがモデルなのね」と腑に落ちるけど、ただのピラミッドだし。とはいえ、「理由のないピラミッドなど存在しない」ということは、世界各地に点在している数々のピラミッド遺跡が証明しているじゃない。したがって、「EXILE Pyramid」にもピラミッドたる理由が絶対にあるはず。そして、そこに「EXILEの誇りと志」を持つためのヒントが隠されているに違いない――。そう自分に無理やり言い聞かせて、ピラミッド遺跡と照らし合わせて考えてみることにしたわ。

 ピラミッド遺跡といえば、やっぱりエジプトよね。一般的には代々のファラオやその一族の墓として知られているけど、実は現在まで発見されている138個のうち、中には墓として建設された痕跡がないものもあるらしいのよ。お上の墓になるならまだしも、そうじゃないものまで含めて、古代エジプトの人々は何であんなにせっせと作ったのか。それについては諸説あるんだけど、一番もっともらしいのが「ピラミッドは太陽神に対する信仰を象徴する宗教施設だったから」という説。ピラミッドの建設ラッシュだった古王国時代(紀元前2686年頃~紀元前2185年前後)は太陽神崇拝の隆盛期でもあり、太陽が昇る天に向けて高くそびえ立つピラミッドをひたすら建設することで、人々は「死後に来世が開けるように」と願っていたんですって。

 ここで思い出してほしいのが、2009年の「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」でEXILEの皆様が献納された奉祝曲。何てタイトルだったか、覚えているかしら? 『太陽の国』よ。命名者は秋元康さんであるとはいえ、この合致には根深い因縁があるとしか思えない。そういえば11年にリリースされたアルバムも『願いの塔』(rhythm zone)とかいう、まるで古代エジプトのピラミッドを形容しているかのようなタイトルだったわね。そして極めつけは、リーダーのHIRO様のお顔。黒さといい、彫り深さといい、厳めしさといい、もうファラオにピッタリ。ていうか、もうファラオにしか見えない……。

 これで最後の謎も解けたわ。「EXILEの誇りと志」とは、すなわち「太陽神を信仰すること」。そう考えれば、「ピラミッドメンバーの一員に加わるには、『EXILEの誇りと志』を持っていなければならない」という摩訶不思議な規律にも合点が行くもの。実に謹厳、かつ熱心で、「太陽の党」なんて政党を立ち上げておきながら、僅か3日で投げ出したどっかの政治家とは大違いね。ちなみにこれはアタシの勝手な要望だけど、学校設立まで達成したら、次なるステージはもう政界しかないと思う。ぜひともチャレンジしていただきたい。党名はもちろん、「願いの党」で!

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■アボンヌ安田(あぼんぬ・やすだ)
1984年、神奈川県生まれ。16歳くらいで同性愛に目覚め、21歳くらいからライター業を始め、現在は今後の人生の糧になる“お布施の対象”を探している。「サイゾー」(小社刊)、「週刊女性」(主婦と生活社)などを中心に執筆を行い、「テレビブロス」(東京ニュース通信社)では、コラム「おんなブロ覗き見帖」を隔号で連載中。



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