ここ数カ月の「別れ」の時をくぐり抜けた結果、「失ってしまった」「もう手に入らない」と自分に言い聞かせたにも関わらず、まだどうにも諦めがつかない思いがあなたの胸の内にくすぶっているのだとしたら、その「大切な願い」をかなえるチャンスをもう一度手元にたぐり寄せるようなお願いごとをしてみてください。春になれば、必ずまた訪れる「始まりの時」のための前準備をするのです。

 さて、手順は毎度お馴染みのこちらになります。

(1)かなえたいお願いごとを「シジル」にしっかりと込める。
(2)オーガズムに達した瞬間に「シジル」を強く思い浮かべる。
(3)終わったら、お願いごとそのものを忘れる。

 お願いごとは、できるだけ具体的に意図するようにしましょう。そして、あなたの胸の内で燃やし尽くすことのできなかった「願い」の残り火に、再びエネルギーを注ぎ、祈りを「シジル」に投射します。絶頂に達する時に、まばゆい光を放ちながら復活する“不死鳥”を思い描くのも効果的かもしれません。

 昨今の日本では、クリスマスといえば、なぜか「恋人たちとのお祭り」と相場が決まってしまっていて、パートナーのいない人たちのルサンチマンの炎がネット上でスパークする様も、また冬の風物詩……といったところ。たしかに、寒い時って人肌恋しいですし、石油ストーブと柔らかい毛布のにおいにぽやーんとなりながら、愛する人の肌のぬくもりを貪る時の喜びたるや、ほかの何にも勝る格別のものがあります。

 けれども本来、ユールは男神の復活の時。子宮から這い出でた光はまだ、赤ちゃんです。

 「キリストの生誕」においてはもちろんのこと、神々の恋物語においてだって、この季節のお祭りに、セックスはさほど重要な要素ではありません。もちろん、セックスはとても素敵な営みです。けれど、誰かにお膳立てされたり、義務感でなんとなくするセックスって、なんだか薄気味悪くないですか? 都会の魔女にとって、魔力を浪費するような、寂しさや疎外感を誤摩化すための「なんとなくセックス」は御法度です。やむなくソロ活動中のみなさんは、出所のはっきりしない身の毛もよだつような風習とはすっぱり決別して、粛々と、いつも通りソロセックスマジックに励んでください。呪詛の言葉は、祈りの言葉へと変換すればいいのです。あなたの大切な魔力は、本当にかなえたい願いのために温存しておきましょう。

 私ごとですが、今年の自分用のクリスマスプレゼントは高性能ICチップ入りバイブとなる予定です。自分で靴下にさして、自分で枕元に飾るつもりです。

 それではみなさん、素敵なユールをお過ごしください。そして、どんな時も「希望の光」を忘れないでいてね!

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■谷崎榴美(たにざき・るみ)
現代魔女術・混沌魔術実践研究家として執筆・公開儀式を中心に活動中のリアル魔女。東京リチュアルのメインディレクターを努め、東方ヘルマフロディテ友朋会の高等女司祭として21世紀ニッポンの実践魔術シーンを盛り上げるべく、日夜心血を注いでいる。好きなものは蛇とアニメとおめかし。
谷崎榴美HP



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