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やっぱり本場はすごいです!

――現役魔女&魔術師の“るみたん”こと、谷崎榴美が、小耳にはさんだ、洋の東西を問わない「黒め」魔術の現在をリアルタイムでお届け!

 みなさん、こんにちは。ガチリアル魔女ガールのるみたんでお馴染みの谷崎榴美です。

 おまたせしました! 「21世紀ダークサイドマジックNOW!」第2回にしてやっと本編のはじまりです。前回のイントロ記事が、各方面から予想外の高評価を受けてしまったせいで、生来胃腸の弱い私は今、大いに萎縮してしまっています。もう書けません。はやくもスランプです。……なーんちゃってねーうそでした!

 前回の予告通り、今回は今ロンドンで勢いを増しつつあるとうわさされる「ヴァンパイアカルト」についてなんの根拠のない世迷言を書き連ねさせていただこうかと思います。

 はじめに断っておきますが、ヴァンパイアとはお察しの通り「吸血鬼」のことに違いありませんが、今回取り上げさせていただくのは、血を吸うほうではなくって性器……げふんげふん、「精気」を吸う方のことです。血沸き肉踊るような記事を期待してくださっていた、好きモノの皆さんごめーんね。

 さて! 私がこのうわさを耳にしたのは、美しき初夏のロンドンのお洒落なストリートでのこと。ヤボ用で数週間ロンドンに滞在していた私は、先輩魔術師さんのツテを利用し、現地在住の男性魔術師に連れられてのマジカルデートという、ごく一部の方々にとっては垂涎な贅沢な約束をこぎつけていました。事前のメールのやり取りから察するに、東方から渡英する新米魔女兼魔術師の私のためにと、「俺が魔都倫敦の現在進行形魔術シーンをばっちり案内してやろうやないかい!」とねじり鉢巻、揃いのはっぴで出迎えんばかりに発奮してくれている様子がうかがえました。本当、ありがたいことです。

 すました顔をしてホテルのロビーで待機していると、迷いなくまっすぐにこちらへと近づいて来た穏やかで深い瞳のインド系男性が、「アンタがルミやろーナイストゥーミートユー」(実際の彼は流麗でジェントルなイギリス英語を話します。けれど私の拙い英語力ゆえ、なぜか関西弁混じりのへんなカタコト日本語として脳内HDに記録されてしまっているので、今回は終始こんなかんじでお送りしようと思います)と話しかけてくれました。

 私たちは、各々が属している結社独特の挨拶もそこそこに、とりあえず近くのカフェに移動するやいなや、早速あれやこれやと魔術談義に花を咲かせました。初めて会った言葉も世代も肌の色も違う異性同士であるにも関わらず、逢瀬開始から十分も経たぬ内にすっかり打ち解けられるほど、「魔術」という共通言語は今も昔も変わらずパワフルです。なんてったって、常に“趣味友飢餓状態”ですからね!お互い。

 席につくなり、嬉々として今一番HOTでオモシロい(彼談)「ブードゥータロット」なるものを、カフェテーブルに人目も気にせず「どや!」と展開させる無邪気なところなど、好感を持たずにはいられません! 彼のそんな振る舞いと、魔術師男性特有の純粋でキラキラした瞳、そしてちょっと甲高い声に、まるで、今自分がいるのがお洒落でハイソなセントラルロンドンのカフェではなく、近所のジョナサンかアキバのミスドであるかのような錯覚にうっかり陥ってしまうほどです。

 エンジェルカードとは似ても似つかない禍々しい絵柄のカードを2人で引き引き「見て見て! ブードゥークイーンよ! 淫乱ね、素敵!!」「コッチは◯◯ヤデ。ちょっとデーモンに……NO. 日本の座敷わらしに似てヘン?メッチャ怖いヤン……」などと、きゃっきゃうふふしているうちに、まるで数十年来の親友であるかのように仲よしになってしまった私たちは、止まらないおしゃべりをなんとか一段落させた後、少し離れた老舗の魔術本屋さんへとてくてく赴くことになりました。

 立ち寄る先々で、彼の魔術仲間や結社仲間をこれでもかこれでもかと紹介してもらううち、私は「ファンタジー」や「アニメの中の出来事」ではない、「本当の実践魔術文化」が現在進行形であふれているこの街にすっかり魅了されていました。






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