お話を伺った綿本彰先生

 ヨガ教室、といえば、女性たちにとって美容のため、というのはもちろん、ストレス解消のための場。しかし、仕事でたまったストレスを解消しようと近所のヨガ教室のマンスリーチケットを購入するも、結局、仕事仕事でまったく通えず、ストレスをためこむ一方。次第に、「ヨガ教室に通う」こと自体がストレスになり、ヨガが苦行に思えてくる……こんな負のスパイラルに陥っている人は、多いのではないでしょうか? 筆者もその1人。このままではヨガでストレスを解消する前に、“ヨガ教室に行けないストレス”でどうにかなってしまいそうです。

 日本ヨーガ瞑想教会会長であり、自身でもヨガスタジオを主宰する綿本彰先生は、著書『「心の疲れ」がスッキリ消える簡単ヨガ』(扶桑社)で、ストレスフリーなヨガの楽しみ方を紹介しています。ストレス解消するヨガでストレスを感じてしまうなんて本末転倒。さっそく綿本先生に、「ヨガとストレスの付き合い方」を教えてもらいました。

――綿本先生は、ヨガとストレスを関連付けて説いた著書『「心の疲れ」がスッキリ消える簡単ヨガ』(扶桑社)を上梓されていますが、そもそも、ヨガとストレスは、どういった関係性があるんでしょうか?

綿本 ヨガでは、俗に言う「インナーマッスル(深層筋)」に無意識のストレスがたまると言われます。ちょっとマニアックな話になってしまいますが、股関節の回旋筋、腸骨筋など、身体の奥のほうについている筋肉は、骨盤を安定させる機能を持っています。古来の伝統的な日本の技法では「ハラ」という概念があって、そのエリアを骨盤の“表”として捉えられていました。よく、「ハラが据わる」「ハラに据えかねる」などと言いますよね。人間の心と身体にとって大事なのは、やはりおなかの中心部に当たる箇所なんです。そのため、ハラの“裏”にあたる骨盤が安定すると精神も安定し、逆に精神がふらついている時は、股関節の安定筋も不安定でぐらついていて、骨盤も精神も不安定になる。私たちが無意識にストレスを抱えこんでいることと身体の奥で起こっていることは、密接なかかわりがあるのです。そしてヨガは、インナーマッスルに働きかけることで、そこにたまったストレスをほぐしたり、不安定だった精神を安定させる働きをするんです。

――ヨガとストレスは、そういった関係だったんですね。

綿本 ストレスに関する本は、精神科医やお坊さんなど、たくさんの人が書かれています。今回私は、精神科医やお坊さんの書いたストレス本ではあまり触れられてこなかったストレスの根本的な理由について、ヨガ的アプローチでもう一歩突っ込みたかったんです。ヨガを生み出した東洋では、「自分ではないものに自分を見出すからストレスがたまる」と、ズバリと言い切っています。ただ、ストレスを抱えた一般の人に、「自分ではないものに自分を見出すからストレスがたまっているんですよ」とそのまま伝えても、理解するのは難しい。それをどうにか噛み砕いて伝え、楽になっていただきたかったんです。



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