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「開運帖」(イースト・プレス)12月号

 「持っているだけで開運」できる夢のような雑誌「開運帖」(イースト・プレス)。4月に創刊号のレビューをして以来、半年ぶりの登場になってしまいましたが、隔月発行なのでお休みしたのは2冊だけ。今号から毎号しっかりレビューをお届けするので、許してください。さて、「開運帖」といえば、もちろん開運。その“開運魂”は、雑誌の特集だけでなく、表紙にも投下されています。風水師監修もと、運気アップに効果のある色、モチーフ、アイテムを使ってデザインされ、あらゆるところに開運要素が散りばめられているのです。そのこだわりは9つ。創刊号は、九星気学の方位にならって9色をグリッド配置しただけの地味な仕上がりで、今後に不安を覚えましたが、4号目ともなるとなれたもの。山がそびえ、川が流れ、鳳凰が飛び、“ザ・開運”といった雰囲気ぷんぷんです。今後3カ月は「水のパワー」が強くなるそうで、それを抑え、バランスを取った結果、こんな表紙になったそうです。目次を見るよりも先に、表紙に込めた開運テーマをチェックするのが、真の「開運帖」読者。今月の細かいテーマは各自チェックしていただくとして、さっそく中身をチェックしていきましょう。

<トピック>
◎一般的な浄化法の“実は”の落とし穴……やってはいけない開運法
◎大人気占い師マギーさんがアドバイス! 婚活パーティで「大成功!?」の秘訣
◎宮川宇の「ちょこトレ」その4

■レベルが高すぎる「開運帖」の“やってはいけない開運法”

 開運を謳う「開運帖」が、NG開運法を紹介する「やってはいけない開運法」。さまざまある開運法の中でも、「意外に気づかないままで行っているもの」=「やらかしベスト10」を紹介しています。玄関の盛り塩、西にピンクのものを置くと恋愛運アップ、という超定番のものから、墓参り、チャクラ、結界と、後半に行くほどディープな開運法なのが、開運大好き「開運帖」らしいです。

 定番で誰でも簡単にできる玄関の盛り塩。実践している人も多いのではないでしょうか? しかし、「開運帖」は声高に言います。「玄関の盛り塩は、女の浅ヂエ。浄化の効果なし」と。もともと盛り塩は、紀元前2世紀ごろ、秦の始皇帝の寵愛を受けようとした美女たちが、皇帝の乗る牛車が自分の部屋に訪れるよう、牛の好物である塩を部屋の入口に置いたことが始まりです。その後、客寄せのおまじないとして、店の入り口の左右に置かれるようになりました。つまり、玄関の外の盛り塩は人を寄せるためのもので、浄化の意味はないとのこと。浄化をしたいなら、玄関の内側に置くといいそうです。

 と、定番ネタは、やってるけど単にやり方を間違えていた、といったもの。しかし、上級者向けは違います。「安易にチャクラを開くと悪いエネルギーが入って危険」「結界を張りすぎると人間関係が悪化する」など、「それ、やってる(やれる)人本当にいるの?」と思ってしまうもの。「自分の思い通りにいかないことがあると、自分を防御しようとして、見様見真似で結界を張りたがる人がいる」らしいのですが……。アドバイスは「結界は見様見真似でできるものではありません。正しい方法を知っている人に教わってから行うべきでしょう」だそう。結界というと、筆者は野村萬斎主演の映画『陰陽師』(2001)を思い出します。これを見て結界を張りたくなっても、自己流結界、ダメ絶対! ですよ。

■体当たり企画は、自分を捨ててこそおもしろい

 続いて「大人気占い師マギーさんがアドバイス! 婚活パーティで『大成功!?』の秘訣」です。三十路の崖っぷち編集Aが、占い師マギーさんに、婚活パーティーに行く日時、服装、男を選ぶ条件、トークの話題、ヘアメイク、吉方位などなど、あらゆる方面からの開運アドバイスを聞き、結婚相手を探そうというものです。開運雑誌の編集者、これで相手が見つからなかったら、占いも開運も効果がないということになります。まさに、体当たり企画!

 マギーさんからの婚活パーティー潜入アドバイスの抜粋は以下の通り。

・ラッキーカラー:ペールピンク、シャンパンピンク
・ディテール:リボン使いで女子力強化
・服装:ワンピ、スカート
・テイスト:清楚なフェミニンさ
・ヘアメイク:メイクは丸の内OL風
・吉方位:南がラッキー方位
・吉数字:1か9
・話題:オリンピック、サッカーなどのスポーツネタ
・マストポイント:メアドを交換する。自分からお礼メールを出す。めぼしき男子がいない場合は女子とメアド交換。そのつながりで後日出会いがありそうなので網を張る。

 さらに、「女性らしく」「自分から連絡先を聞くくらいの積極性」をテーマにし、「年齢が近い」「年収は500万円くらいから」の人たちが集まるパーティーに参加すべしというアドバイスをもとに、婚活パーティーを予約した編集A。

 婚活パーティー当日。最終的に編集Aは、第3希望の男性とめでたくカップルになれたみたいで、デートの約束を取り付け、後日本当にデートにいったそうです。「マギーさんのアドバイスを何度も思い出し、その通りに実行したのが決め手になったんだと思います」と締めくくっていますが、当日のレポートにはそれといった記述がほとんどありません。編集Aがどういった服装で行ったのかは不明(おそらく、清楚なフェミニンテイストの丸の内風OL?)。その代わり、参加前に記入するプロフィール欄の“おすすめデートプラン”にツッコミを入れる編集A、男性とまったく会話が進まず困る編集A、20人の男性と話し、フリータイムではヘトヘトになってしまった編集A……。デートプランにとりあえず「南」のスポット書いとけよ! 会話が続かない時こそ、スポーツネタだろ! 疲れを利用してか弱い清楚な女子を演じろよ! 「はじめての婚活パーティーに行ってきました☆てへ」みたいなレポートで、占いで成功するのかどうなのかに期待をしていた筆者としては残念です。せっかくの体当たり企画、もったいない印象です。

■お金なんて俗世なものは捨てなさい!?

 創刊号からモノクロ1ページで連載している、イメージアナリストの宮川宇氏の連載「ちょこトレ!!」。「一日1回、ちょこっとイメージトレーニングすることで、なりたい自分を手に入れる魔法のレシピ」です。今回のテーマは「宇宙銀行に貯蓄しよう」。テーマだけ見ると、金運アップ、お金持ちになるためのイメージトレーニングかと思うのですが、まったく違います。お金という俗物的な豊かさではなく、心の豊かさが幸せをもたらす――というメソッドです。頭取が神様の宇宙銀行で貯めることができるのは、硬貨でも、お札でもなく「善行」。しかも、定期預金だけなので、決められた分、定期的に預金しないといけません。そして、満期になったら、満期日に幸せな気持ちが金利付きで返ってくるんですって。頭取が神様なら、その神様をまつっている神社のお賽銭システムはどう説明するの? と思ってしまった筆者は、宇宙銀行で口座を開設しても、貯蓄する自信がありません。

 ほかにも、「最強!大金運グッズ!」では、金色の財布から、盛り塩、エケコ、招き猫など、開運グッズを大紹介。プレゼントもあるので、年末に向けて開運グッズを探している人は、参考にしてみてはいかがでしょうか? 持ってるだけで開運できる「開運帖」を毎日肌身離さず持ち、「宇宙銀行」に善行を定期預金すれば、当たるかもよ!
(田中優子) 



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