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カボチャのコレは、お盆の提灯と同じらしい

 クリスマスまでのつなぎイベントと思っていたら、今やすっかり定着したハロウィン。カボチャ、お化け、仮装など、日本人好みのアイテムがテンコ盛りときてはぜひもなし。なんのイベントかも知らずに、皆で「トリック・オア・トリート!」と叫んでるのではないでしょうか?

 ハロウィン(=Halloween)とは、11月1日の万聖節(諸聖人の日=Hallowmas)前夜のこと。今回は「万聖節」と「万霊節」についてのネタ話を少々。

■「万聖節」と「万霊節」

 「万聖節」とは、聖バレンタインとか聖パトリックとか聖マルティンみたいに、特別な祝日を設けてはもらえないヒラ聖人、もとい諸聖人たちをまとめてお祀りする日。834年に、教皇グレゴリオ四世によって定められました。翌11月2日は、祖霊を祀る「万霊節」。こちらは1006年、教皇ヨハネ十九世が正式にカトリックの祭礼と決めましたが、実質的には998年頃から始まっています。キリスト教的には「殉教者の日」→「死者の日」の順にお祀りするわけで、我々日本人が、元旦に神棚にお参りしてから、仏壇に手を合わせるのと似ています。

 そもそも、ケルト民族にとっては、11月1日こそが1年の始まり。その前夜であるハロウィンは、「大晦日」なのです。11月になれば、雪が降る前に納屋を片づけ、野菜を保存し、ピクルスを漬け込み、長い冬の準備を始めなければなりません。また11月は別名「屠殺の月」。家畜を殺し、塩蔵や薫製をして、保存食として蓄えるのです。生と死、血と再生の連想。ヨーロッパの農耕民族は、収穫祭に沸いた秋の終わりを実感したことでしょう。

■ハロウィンはお盆と同じ?

 ケルト暦では、大晦日は祖霊が家に戻ってくる日です。魔物の力が1年で最も強まり、魔女や悪霊たちが自由に外を歩き回る日でもありました。実際、祖霊の声が聞こえたり、家に入り込んできた魔女が物音を立てた、などの伝承があります。古アイルランドや東欧では、この日、牛を生贄として捧げていました。何に対して捧げたのでしょうか……。

 また、11月1日をまたぐ数日間に焚く火には、ロウソクの火にも暖炉の火にも、特別な意味があります。家に戻ってくる祖霊が迷わないようにとの灯火、霊魂を暖める火、さらに、死者の魂を救い、悪霊をはらう「浄罪の火」でもありました。カトリック教徒は、「万霊節」に家族で墓参りをします。教会に行くわけですからキチンと黒い服を着て、お墓を水で清め、灯火と花輪を供えます。お盆と同じですね。カボチャ提灯は、灯籠流しや行燈行列……。洋の東西を問わず、人間の考えることにたいした違いはないようです。

 それにしても新年早々墓参りとは、ケルトでは文字通り盆と正月がいっぺんに来ていたわけで、ご苦労なことです。正月二日といえば、日本では「姫始め」だってのに。

■現代ハロウィンのお祭り騒ぎの原点は?

 ハロウィンの晩に魔女やお化けに仮装して練り歩くのは、彼らに紛れるため。人間と見破られないための変装なのです。子どもたちが窓にシェービング・クリームで落書きをするのも、「この家にはお化けが訪問済みだよ」とのマーキング効果。後で拭けば、掃除にもなりますしね。定番のセリフ「トリック・オア・トリート」(お菓子をくれなきゃ悪さをするぞ)も、巡礼に施しをすると天国に行けるという信仰、また、祖霊への供物をいただいてまわった習慣を、現在に残しているのです。

 ハロウィンに限らず、欧米の行事は、古ケルトなどヨーロッパ各地の祖霊祭にキリスト教(カトリック)が後付けでネジ込んだ、いわば西洋の「神仏習合」。日本人は盆も正月もキッチリやっているから、よその国のイベントに便乗して少々ハメを外しても、バチは当たらないでしょう。が、くれぐれも、間違って自分が生贄にされない程度には自重なさいますように。
(よいこ)



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