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さて、どうなりますやら……

――顔はその人の本質をあらわし、真実を宿す場所。顔面評論家で知られる池袋絵意知先生に、話題の芸能人の"顔"から、テレビだけでは分からないホントの姿を検証してもらいます。

 木村拓哉初の極貧転落人生コメディとして、本日、10月22日からスタートする月9ドラマ『PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』(フジテレビ系)。今期ドラマでは、過去に「ロンバケ」コンビとして高視聴率を叩き出した山口智子の『ゴーイング マイ ホーム』(フジテレビ系)が初回視聴率13.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とまずまずの滑り出しを見せたが、果たしてキムタクはどれだけの数字が取れるのだろうか?

 もしも、「月9+キムタク=高視聴率」の法則が崩れたならば、それは「月9神話の崩壊」「キムタク神話の崩壊」を意味するだけに、局もキムタク本人も気合いが入っているに違いない。しかし、今回はかなり厳しい数字になると予想する。さすがに前クールの月9『リッチマン、プアウーマン』平均視聴率12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の数字は上回るだろうが、2年前にキムタクが月9で主演した『月の恋人〜Moon Lovers〜』の平均視聴率16.8%(同)を下回るのではないだろうか。いろいろと不安要素が多いのだ。

 平均視聴率34.3%を叩き出した『HERO』以来のタッグになる中井貴一、そして、昨年同クール主演の香里奈、さらには、月9常連の藤木直人まで顔を揃えるが、顔相的にバランスがよくないのだ。メインの男性キャスト3人ともが、パーツの配置が上型の「冷静」「堅実」要素の強い顔をしていて、コメディには向かない顔をしている。番組紹介ページには「驚くべき展開をコメディタッチで描くドラマ」とあるものの、ストーリーに対して空回りしそうな気がする。同い年の木村と藤木の初共演も、周りに自然と気を遣わせてしまうキムタクだけに、化学反応があるとも思えない……。

 SMAPの人気の秘密には、5人の顔がそれぞれ違うパーツの配置をしていることが挙げられる。中居正広=下型、木村拓哉=上型、稲垣吾郎=内型、草なぎ剛=平均型、香取慎吾=外型と皆バラバラ。個性や役割もバラけていて、奇跡的なバランスをしているからこそ、15年以上もトップアイドルグループとして君臨しているのだ。

 顔とは関係のないところでは、ドラマのタイトルが『HERO』のように短くて言いやすいわけでもなければ、「ロンバケ」(『ロングバケーション』)や「ゲツコイ」(『月の恋人〜Moon Lovers〜』)のように、略称にもならないのが不安要素。ネーミングはすごく大事で、木村拓哉の人気だって、「キムタク」という呼びやすい略称の影響が少なからずあるのだ(ちなみに、山口智子出演のドラマ『ゴーイング マイ ホーム』は「ゴマホ」と言うそうです)。

 アンチからは、「演技がワンパターン」と言われるキムタクだが、私の見方は違う。豪腕社長、脳科学者、総理大臣、カーレーサーといったどんな役をやっても“木村拓哉”というスタイルが確立されていて、私はそれが“木村拓哉にしか出せない味”になっていると思っている。高倉健、田中邦衛、田村正和と同じで、俳優・木村拓哉の“アレ”が視聴者から支持されているからこそ、高視聴率を獲得し、ドラマのプロデューサーや演出家も“アレ”を求めるのだ。

 毎回次は何を演じるのかと期待され、日本中の関心を集める木村拓哉。それだけに、今回の「大手企業をクビになり、無一文になった普通の男」という役どころは、せっかく“キムタクのアレ”を期待していたファンにとっては面白みに欠けて、高視聴率に結びつかない気がしている。

 さて、肝心のキムタクの顔はどうかというと、ドラマのオフィシャルサイトの顔を見ても『an・an』(マガジンハウス)最新号の顔を見ても、昔のキムタクのまんま。顔パーツの配置が上型の人は、もともと実年齢より上に見えるのだが、キムタクは16年前の「ロンバケ」からせいぜい4年しか歳をとってないんじゃないかと思うほど、変化が見られない。演技だけでなく、顔もワンパターン、いや“木村拓哉”であり続けるとは……。ここまで木村拓哉のイメージを守り通すとは、やっぱりこの人はスーパースターなんだろう。

 「結婚してもキムタク」「パパになってもキムタク」「三十路でもキムタク」の木村拓哉も、あと3週間で40歳になる。ここまできたら、この先どこまでキムタクでいられるのか見てみたい。『PRICELESS』は「驚くべき展開」とのことなので、キムタクが路上生活者になって、それでも“キムタクのアレ”があることを期待しよう。

■池袋絵意知(いけぶくろ・えいち)
観相家、顔研究家、顔面評論家。著書に『最強モテ顔講座』(オークラ出版)、『顔相恋占い』(池田書店)、『あなたは何顔美人?』(WAVE出版)など。
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