――信仰の有無に関わらず、さまざまな場面にスピリチュアル思想が盛り込まれている日本の冠婚葬祭。なんとな〜くやり過ごしているものの、中には「アレ? これってありなの?」と思うようなちぐはぐなものも……。そこで、長年の海外暮らしで培ったガイジン的視点から、半分ガイジン!? な映像ディレクター・市村幸卯子が、日本のちょっとおかしなしきたりについて、ツッコんでいきたいと思います!

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いただいたご祝儀の水引があまりにも美しいので、ひっぺがして全部並べてみる。
気分は首刈り族。(C)yuko ichimura

 そんなこんなで挙式本番披露大宴会は終わりましたが、ニッポンの結婚式はまだ、完了しません。そう、「内祝い」を贈るまでは……

 って何それ? みなさん知ってる?

【内祝いとは】
本来「慶びのおすそわけ」という意味ながら、現在では、式に不参加の方からお祝いをいただいたり、引き出物だけでは不十分なほど多くご祝儀をいただいた方へ、お返しに贈り物をすること。

 WOW! 便利システム〜。早速デパートに飛んで行き、カニ缶詰のセットやら保冷剤付き夏用タオルやらと、お返ししたい方の顔を思い浮かべて贈り物をチョイスしました。この作業がなかなか愉しい。

 そうそう、お中元やお歳暮の時期にいつも思うのですが、ニッポンではなにかと品物を贈り合うことが多いですよね。イギリスでは(クリスマスは例外だけど)主にカードを贈り合うので、ちょっと違いがあります。

 ちなみに、内祝いにかける熨斗(のし)は、「結切り」という“堅く結んでほどけない”もの。出たよ……ニッポンの贈り物には、おめでたい場にすぐ登場するダジャレな品といい、説得力の“ありそう”な「祈り」が必ず登場しますねえ。

 あらためて、ニッポン文化に宿る”天然スピリチャル成分”の高さを感じちゃうわ。もしかしたらこの内祝いも、「結切り」が主役で、カニ缶はオマケかもしれないわネ……“カニのはさみで縁を切るからNGルール”とかあり兼ねないから、缶詰でよかったわ〜!

 そして、内祝いの次は各所にお礼の電話、ホテルの写真室を再来して親族集合写真のセレクト(今はデジタル主流だから、目をつむっちゃった伯父ちゃんだけほかのショットと差し替えて合成するなんてことが可能なのよ〜!)。ブライダル室で最終精算をすませたら、ここに、結婚式のすべてが完了しました。

 ご両家顔合わせに始まり、数カ月〜1年をかけて準備する婚姻の儀式……この、結婚式を通して初めて知るニッポン文化のアレコレが、想像以上にたくさんありました。ニッポンの儀式ってほんと愉し〜い! ウェディング産業の猛者・a.k.a.神田うのさんも結婚式を9回やったっていうし、私ももう3回くらいはイケルくちです。

 そう、THIS IS ウェディング・ハイ!

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■市村幸卯子(いちむら・ゆうこ)
1975年、神奈川県生まれ。映像ディレクター、国際マンガ家。ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ・ファインアート科卒業。11年間のイギリス滞在を経て帰国。ロンドン時代よりTVCM、ミュージックヴィデオ、アニメーション作品など数多く手がける。著書に、福島第一原子力発電所事故後の東京の日常を描いた『3/11-TOKYO INTERRUPTED-東京一時停止-』(Carlsen Verlag社)がある。
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