さて、手順はいつもの通りです。

(1)かなえたいお願いごとを「シジル」にしっかりと込める。
(2)オーガズムに達した瞬間に「シジル」を強く思い浮かべる。
(3)終わったら、お願いごとそのものを忘れる。

 
 お願いごとは、できるだけ具体的に意図するように。そして、できる限りの熱烈な祈りによって、「シジル」に念を投射します。ソロ活動の人は道具を使い、黙々と勤しみましょう。そして、パートナーがいる人は、没入感と完全燃焼感のあるセックスをするように心がけてください。まるで、最後の褥であるかのようなクライマックス感を、2人で共に味合いましょう。

 秋分は現代魔術師にとっても、春分とあわせて年に2回のとても重要な日であるとされ、世界中で現代魔術師たちが儀式を執り行います。昼と夜の長さが同じになるこの日は、光と闇、夢と現実、男と女……あらゆる相対するもの同士のバランスが、まるでインヤン図を描くようにぴったりと美しく整うため、世界を満たす魔術の気配が、特殊な潮流を産み出します。その激しい流れを、魔術師達は儀式で練り上げた思念を、「向こう側」に送り出すために利用するのです。
 
 実は日本でも、トートタロットの作者として有名なアレイスター・クロウリーの流れをくむ「魔術結社OTO」の日本支部によって、毎年かならず、日本のどこかの公園で、心地よい木漏れ日の下、春分・秋分の儀式が執り行われているのですよ。
 
 そんなまたとないマギカルパワー全開の日だからこそ、春分から始まった光の季節の間に、あなたが完全燃焼できなかったすべての願いを「神様」に届けることができるのです。何も遠慮することも、恐れることもありません。欲しいものは欲しいと、かなえたい願いはかなえたいと、今こそ高らかに宣言しましょう!

 もしその願いが、万が一かなわなかったとしても、それはそれでいいのです。つまり、欲しい物を「欲しい!」と言うことこそが、なによりも大切な行為であるということです。

 陰と陽のバランスでこの世が成り立っているとすれば、魔女の暦は生と死の対比によって成り立っているといえるでしょう。終わりの準備には、納得が必要です。よき終わりには、未練など残っていてはいけないのです。不完全燃焼な願いはすべて、今取りこぼすことなくかなえてしまいましょう。

 終わりはすべて、始まりの合図。さぁ、よき終わりの始まりのために。あなたの欲望の残りカスよ、春秋分点の渦潮に乗って、残さず余さず、神様に届け!

「超えてゆけ。あらたな変容がはじまるのだから」――無の書、終油の秘跡より

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■谷崎榴美(たにざき・るみ)
大阪芸術大学中退。ヒーリングサロン経営を経て、現在は各種魔術結社に籍を置きつつ、現代魔術・魔女術実践研究家として執筆・出張儀式などを行っている。好きなものは蛇とアニメ。ちなみによく相談されるのですが、別に2012年に世界は滅びないと思う。
谷崎榴美HP



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