(前編はこちら)

どことなく、達観した目をされています

 アルバム『shamanippon -ラカチノトヒ-』(ジャニーズ・エンタテイメント)のリリース記念トークイベント「とーくべつよしちゃん 紅縁会(こうえんかい)」にて、ついに生の堂本剛様を拝めることになった3月某日。アタシは未だかつてないほどに気分が高揚していたわ。だって、もしかしたら今後、自分の中で“神”として君臨するかもしれない人に会えるんだもの。それまでは「存命している人間を神として崇めるって、どうなのよ」と、某宗教団体を見て思ったりもしていたんだけど、よくよく考えるとそれってさほど異常なことではないのよね。「その人の言っていることは全面的に支持できる」という域に達してしまえば、特定の芸能人を応援しているファンも、歌舞伎町のホストに入れ揚げているキャバクラ嬢も、構造的には“神を崇拝している信者”と同じ。同イベントの会場となった東京ドームシティホールには、すでにその域に達していると思われる“剛様ルック”の男性ファンがチラホラいて、彼らのアシンメトリーヘアが眩しくて仕方がなかった。「アタシも早くアシメにしなきゃ!」って、居ても立ってもいられない気持ちになったわよ。

 イベントの内容は“紅縁会(こうえんかい)”と銘打たれている通り、時折同アルバムに収録されている曲のMV上映などを交えながら、ひたすら剛様が壇上でトークするという構成だった。個人的には当て字ってなんか俗っぽい感じがするから、ストレートに「説法会」と銘打ってほしかったんだけどね。でも、会場の照明が落ちて、剛様が「どーもどーも」と言いながらフラリとステージ上に現れたのを見たら、そんな不満も吹き飛んだわ。お召し物の色合いは全体的にモノトーン調で控え目ながら、パンツが異様にワイドだったりして、やっぱりなんとなく法衣っぽいんだけど、それを纏っている人間がスーパーアイドルであることが2階のバルコニー席からでもわかるのよ。約2週間後に33歳を迎えるなんて信じられないくらい可愛らしくて……正直、性的に興奮した。神にエロスを感じるなんて冒涜もいいところだから懸命に堪えたけど、アシメの前にアクメに到達しかけたわよ。

 こうして初っ端から見目麗しきお姿でスーパーアイドル性をまざまざと見せつけられたんだけど、説法が始まるとさすが剛様、ミスティックワールド全開で会場の空気も一変したわ。ただ、あまりにミスティック過ぎて、アタシの貧相な脳みそでは理解し切れなかったお言葉も多く、むしろほとんど忘れてしまったんだけど……。覚えている限り、書き出してみるわね。あくまでアタシの朧げな記憶による情報だから、事実と異なる場合が多大にあることはご了承くださいませ。

・18歳くらいの頃、本気で死にたいと思っていた時期があった。そんな僕を救ってくれたのはファンの人たちで、「自分を救ってくれたあの人たちのためにできることをしたい」と感じるようになった。

・“国”を平仮名で“くに”と書いていた時代、それが意味していたのは国家的なものではなく、まず中央にリーダー的存在の人がいて、その周りにリーダーを慕う人たちが集まって丸くなっている様を“くに”と呼んでいた。リーダーも周りにいる人たちのことを慕っているのが特長で、僕がソロプロジェクトとして掲げている「SHAMANIPPON(シャーマニッポン)」では、そういう“くに”を作りたいと思っている。

・宗教を嫌っているわけではないけど、宗教に入る気はまったくない。個人的に宗教とは人を導くものだと考えていて、僕はただ自分の思想を伝えたいだけだから、宗教家ではなく思想家に近いと思う。ただ、だからといってみんなに僕の思想を押し付ける気はない。思想や考えはみんなそれぞれ違っていい。思想でも何でも依存した途端、それは“宗教”になってしまう。

・今ではパワースポットと呼ばれているような場所がもともと好きで、『るるぶ』とか旅行雑誌を開いて見つけた神社や山によく出かけていた。人が少なくて居心地が良かったから。でも、パワースポットだの山ガールだのとブームとして持て囃され、人が大勢来るようになってしまい、僕の行き場所が減ってしまった。

・母親から「手から金粉が出た」と電話がかかってきた。どこかの神社で出たらしい。

・一体のロボットに感情が芽生え、機械的に作業させられていることに疑問を持ち、他のロボットの群れから抜け出して暴走する……という設定のMVを上映しながら)このロボットは、ジャニーズの中での僕みたいな感じかな。他と違うことをして、怒られて、そして待機させられるという(笑)。

 こうやって改めて書き出してみると、仰っていることの内容は(一部を除いて)わりと共感しやすいのよね。ただ、MV上映時の下りの他にも「ジャニーズで講演会やってるのなんて僕くらいなもの」だとか、何かにつけてジャニーズを引き合いに出されることが多くて、そこは個人的にちょっと気になった。ジャニーズに抗っているようでいて、実はご自身が一番“ジャニーズらしさ”にこだわっていらっしゃるんじゃないかしらって……。

 でも、それも仕方ないことなのかもしれない。最後に剛様がステージ上に置かれたパソコンの内蔵カメラでご自身を映し、ウインクとキスを1回ずつ披露してくださるという、まさに神レベルのサービスタイムがあったんだけど、会場のボルテージが最高潮に達したのはその時だもん。アタシの隣に座っていた女性の方なんて、説法の間は居眠りこいてたのに、剛様がキスを披露した途端に「もう1回!」って雀荘のオヤジ並みに騒ぎ出して……。あんな風に“ジャニーズアイドルとしての自分”に対する需要を目の当たりにしてしまったら、いくらそこから脱却したくてもし切れないんじゃないかしら。そんなジレンマが推測されたことで、剛様に対する愛情がより深まり、そして敬神の念がより高まった一日だった。このまま行けば、アタシの手から金粉が出る日も近いわね。

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■アボンヌ安田(あぼんぬ・やすだ)
1984年、神奈川県生まれ。16歳くらいで同性愛に目覚め、21歳くらいからライター業を始め、現在は今後の人生の糧になる“お布施の対象”を探している。「サイゾー」(小社刊)「週刊女性」(主婦と生活社)などを中心に執筆を行い、「テレビブロス」(東京ニュース通信社)では、コラム「おんなブロ覗き見帖」を隔号で連載中。



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コメント(2)

こういう神聖視しちゃうファンがいるから『剛のファンは危ない』とか言われちゃうんだよなぁ(泣)剛がそれを望んでると思ってんのかなぁ…

私はこの記事楽しく読んだけどな!
(他人の批判をしてるわけでは全然ないし^^)
剛君への愛や好きって気持ちが伝わったよ。
剛君が今何に興味をもって、なにを学び、なんの壁につきあたって、何を表そうとしてるのかも、MCでみえてくるよ。
ジャニーズの事は、やっぱり仕事、企業媒体としてカラーがあるのは当然で、
それでもその殻をやぶって、新しい道を示したいって気持ちがあるんじゃないかと思う。
ほんとに人間らしいジレンマだよね。


他サイトだけど、剛君のソロコンのレポ呼んだら、ファンに愛してる、愛してるを何回も、
心の底から伝えていて、涙が止らなかった。
神様っぽく感じるのもわかるな。
でも個人的には、剛君もいずれ結婚して、奈良で子育てしたいっていってたから、
私は剛君を見習いつつ、「自分の人生」を生きていかなきゃならないんだって凄く思った。
今迄、そこまで考えさせてくれる芸能人、全然いなかった。
剛君はやっぱり、わたしのなかでも、唯一の存在になってるとおもう。

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