――報われない恋を成就させるために占い師を巡り、家一軒分も散財していた筋金入りの占いジプシー・ニラコが、ダメ恋愛と占いジプシーから卒業し、今度は占い師を目指す!? 一筋縄ではいかない占いワールドに翻弄され続ける、ニラコの占い奮闘記!(今までの奮闘はこちらから

 タロットカードの授業最終日、なんとか卒業試験をクリアしたニラコ。これでプロ占い師の仲間入り! と喜んでいたのも束の間、ニラコには新たな占い師への道「九星気学」が待っていたのです。タロットと違い、知識ゼロの占術。タロット以上に難関な予感が……。

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聞き慣れない言葉がたくさんの「九星気学」。でも、当たるんです!

 タロットカードの授業をすべて修了し、とうとう占い師デビュー! と意気揚々としている私の前に突如あらわれた、東洋占星術「九星気学」。

 祈優先生の説明によると、占いには、タロットカードや易のような「卜術」、手相や人相を読む「相術」、西洋占星術や九星気学のような、生年月日からその人の運勢を割り出す「命術」があり、その3種類すべてを会得しないとプロの占い師としてはやっていけないそう。命術で性格や人生全般の運気を、卜術で現在および近未来の深層心理や状況を、相術で個人の気質や人生の出来事を細かく見、総合的に判断することで占いの精度が高まり、はじめてお客様に確かな結果を伝えられるというのです。ええぇ! あんなに大変なタロットの勉強がやっと終わったっていうのに、また勉強~!? ショック!

 ぶーたれる私をよそに、祈先生はホワイトボードに「木、火、土、金、水」と漢字を書き、「これが何かわかりますか?」と質問してきます。木、火……今日は火曜日だし、曜日かな? そう答えると祈先生がバンと机を叩き、「こんなこともわからないで、お客様を見ようと思っていたの!? これは『陰陽五行説』。東洋占術の基本よ!」と言いました。
 
 陰陽五行説とは、大地の「土」、金属の「金」、海や川の「水」、電気や炎の「火」、森や林の「木」、地球上のすべてをこの5種類であらわす、東洋占いの基本的な考え方。そして、九星気学というのは、この五行と九星、干支を組み合わせた占術で、生年月日から人の性格や運命を導き出す学問なのです。生まれた年、生まれた月、生まれた日に対する星、それから「傾斜宮」(特殊な計算で出す九星に対応する宮)の、計4つで見るのがベーシックな鑑定方法。
 
 そして祈先生は、「万年暦」と呼ばれる分厚い本を持ってきました。「この本を見て、自分の生年月日の九星を出してみましょう」と祈先生は言い、私は教えられるまま、自分の生年月日の星と「傾斜宮」の星を出しました。私の年は「三碧木星」、月は「三碧木星」、日は「七赤金星」、傾斜宮は「四緑木星」。4つの星のうち3つが「木星」、つまり「木」の要素を多く持っている人間ということです。

「うわー。後先考えないで突っ走ってバカをみるタイプの典型だわね! 『木の人』は表裏のないさっぱりした性質を持っているのだけれど、裏を返せば、あまり考えずになんでもやっちゃうところがあるのよね。衝動買いばかりで、貯金もできないでしょう」

 がーん。あ、当たってる。祈先生に返す言葉もありません。

「次は相性を見てみましょう。九星気学は、はっきり出るのがいいのよね~。あのダメ恋愛のカレの生年月日を調べてみて」

 そう言って祈先生は、私が8年間ダメ恋愛をしていたモグとの相性を見るようにいいます。私はしぶしぶ、モグの生年月日の九星を書き出して祈先生に見せました。すると「これはスゴいわ!!」と、驚く祈先生。も、もしや、相性バッチリの運命の人だったとか? 

「五行には『相生(そうしょう)=力を生み出すいい関係』『比和(ひわ)=プラスもマイナスない中立な関係』『相剋(そうこく)=傷つけ合う関係』という3種の相性があるの。で、2人の人間の相性を見ると大概3種類が混ざってることが多いんだけど、年と年も『相剋』、年と月も『相剋』……」

 先生は私とモグの九星に線を引き始めました。そして私の前にかざされたのは、真っ赤にバッテンが書かれた2人の相性図でした。

「ニラコさんの星は『木』が多くて、モグさんは『土』の星ばかり。これは木剋土(もっこくど)といって、木のニラコさんが土のモグさんから栄養分を奪って傷つける関係。比和の関係が1カ所あるだけで、あとはすべて相剋なんて、どこをどう見ても傷つけ合うばかりの関係。結ばれることなんてほとんどない、地獄のような関係よ!!」

 そうだったのか……。そういえばモグは私に「君は感情で生きてるよね」ってよく怒ってたけど、つまり「木」の私の直情的なところに「土」のモグが振り回されてたってことか。あの恋愛で私1人が傷ついたと思っていたけど、モグにとっても私はバッドラックな存在だったのか……。
 
 今までは占い師の鑑定結果を聞くだけでその理屈を知ることはなかったけど、こうして理屈を現実と照らし合わせるとめちゃくちゃ納得の内容。九星ってコワいほど当たるじゃん!! この占いはすごいですね! と感心する私に対し、「ふふふ。九星気学のすごさは、こんなものじゃないのよ!」と、先生は不敵な笑みを浮かべました。

 タロットカードの授業を卒業したと思ったら、まったく違う占いの勉強の世界に足を踏み入れてしまった私。けれど、タロットカードでは見えなかったモグと私の側面に気づかされ、「九星気学」に俄然興味が湧き、果てしなく広がる占いの世界に、わくわくしてきたのでした。

 タロットの次は九星気学と、プロの占い師を目指すニラコの前に立ちはだかる占術の壁。それでも、九星気学の授業は真面目に勉強しているよう。もしかして、タロットよりも九星気学のほうが性に合っているのかも? 次回もお楽しみに!

<今回の学び>
プロの占い師になるには、卜術、命術、相術の“三種の神器”をマスターすることが必須!

カワグチニラコ
イラストレーター。32歳独身。初めての占いで占い師を信じなかったばっかりに、占いジプシーに。“当たる”と聞けばどこへでも行き、タロットなどの定番から変わり種までひと通りの占いは経験済み。現在、占いジプシーを卒業し、占い師になるべく日々奮闘中。






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