――報われない恋を成就させるために占い師を巡り、家一軒分も散財していた筋金入りの占いジプシー・ニラコが、ダメ恋愛と占いジプシーから卒業し、今度は占い師を目指す!? 一筋縄ではいかない占いワールドに翻弄され続ける、ニラコの占い奮闘記!(過去記事はこちら
 
 前回の授業で、心の奥に隠していた「過去のトラウマ=モグとのダメ恋愛」と向き合い、ようやく自分の中のドロドロした過去から解放されたニラコ。ようやく占い師としてのスタート地点に立てた実感を得られたと同時に、改めてタロットカードの凄さを知ったのでした。

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一難去ってまた一難……でも、成長しているはず!! たぶん。

 気持ちを新たに、祈優先生の指導の下、私はタロットカードの勉強を続けました。先生の教室が「オフィスコスモ」から独立して場所を移転したのも気持ちの切り替えに功を奏したのか、授業の内容もスムーズに頭に入ってきます。

 そして迎えた、タロット授業最後の日。これでとうとう卒業&占い師デビューできる! と、ワクワクしながら授業の開始を待っていると、祈先生が20代の女性を連れて来ました。「彼女は私の生徒のMちゃん。今日は彼女を占ってもらいます。これは、卒業試験だと思ってね!」と、キランと目を光らせながら言う祈先生。ううう、迫力あるなあ……。でも、ひるむなニラコ! 私は今までの私とは違うんだ!!  私は自分を鼓舞しながら鑑定に入りました。

 Mちゃんは26歳のOL。別れた彼が忘れられないのだとか。別れた後も、友達として電話やメールも普通にしているし、たまに会ったりもしているけれど、最近気になることが……。電話をしてもつながらない、会う約束をしようとしても、男友達とたこ焼きパーティーをやるとかいって予定が合わない。そもそも野郎だけでたこ焼きを囲むわけない……。

 「女のニオイがするんです! 別れた私がどうこう言う権利はないけど、でも、今でも好きで……今後、彼と私がどうなっていくのか知りたいんです!」と、Mちゃんは真剣な表情で訴えました。 

 来たあー! ニラコの得意なテーマ「ダメ恋愛」。前回の鑑定ではダメダメだったけど、過去の自分をきちんと受け止めた今なら、自分のダメ恋愛も「経験値」として、相談者に対してちゃんと鑑定できるはず。よーし、絶対満点で卒業して、Mちゃんの悩みを解決するぞ! 私は早速カードを切ってみました。

 すると彼女の潜在意識の位置に「ワンドのクイーン」の逆位置が。実はMちゃん女としての自信を無くしてるかな? 彼のほうは「魔術師」の逆位置。 このカードは未熟な男性の象徴だったな。私はカードをそう読み、「彼は男としてはまだまだ責任感がないんじゃないかなあ」という説明すると、Mちゃんは「はあ……」と低い声で呟きます。続けて、近未来の位置には「ソードのエース」の正位置。これは新たなスタート、出会いの意味。ダメ恋愛を忘れさせてくれる新しい出会いの予言。これには自信をなくした彼女の心も動くはず! 「この先新たな出会いがありますよ。相手は男らしい素敵な人です!」と、私はなんとか元気づけたくて言葉を並べましたが、彼女の表情は曇ったまま。すると「そんなんじゃ全然ダメよ!」と、祈先生がテーブルを叩きました。 

「相談者の性格を見て鑑定しなきゃ。Mちゃんは『女がいるっぽいけど、好き』とまずい状況まではっきり言ってるのよ! そういう人には尚更ハッキリ言ってあげなきゃ。それに彼のカードはずばり『浮気カード』じゃない!」

 なんと、私が未熟な青年と解釈したカードは「浮気」している男性という意味が。しっかりした人と出会うと私が鑑定した未来の出会いも、先生にしてみれば「さらなるダメ男との出会い」だというのです。当のMちゃんは先生の説明にうんうんと頷き、「やっぱり! 私ダメ男が好きなんですよー」となにやらサッパリした表情です。

「占い師は相談者の幸せ応援団でなきゃならないけれど、傷つけないように言葉をにごして、何を言っているのかわからない鑑定をしてもダメよ。言いにくい結果もズバリと言わなくちゃ」と、祈先生が言います。

 結局、私は相談者に嫌われたくなくて、いいことばかりしか言ってない状態だったのです。それは、相談者の応援団になることよりも、自分が傷つきたくないってことだ……。

 そして、授業の最後、いつものように、「私は占い師になれるのか」を占うことに。今回は本当に最後の鑑定です。いいカードが出て欲しいようぅ。もはや神頼みの状態で並べたカードは、私の意識の位置には、やる気を表す「ソードのクイーン」が。しかし潜在意識の位置には、自信のなさを表す「カップの10」の逆位置。展開されたカードを見ると、祈先生は応援してくれているようなのですが、最終結果の位置には、困難や苦境を表す「塔」の正位置。このままデビューしたら挫折が待っているようです。

 タロット最後の授業でもイマイチな結果に……。「こんな私が即デビューなんてできるのでしょうか……」と、恐る恐る先生に聞くと、「ええ、九星と人相やったらね!」という回答が。九星? 人相? なんだそれ?

 先生の説明によると、占い師は最低3つ以上の占術をマスターしていないとプロにはなれないそう。その3つとはタロットや易のような「卜術」、占星術や九星気学のような「命術」、そして、手相や人相のような「相術」のこと。この3種類をマスターしなければ、デビューは無理だというのです。 

 即デビューできると思っていた矢先、実はまだまだ続く険しい道のりがあることを知り愕然。そんな私に構わず祈先生は「ほら! 次の授業を開始するわよっ」と、九星気学のテキストを私の前に広げたのでした。ああぁ、本当に前途多難な占い師への道。ますます奥が深まるばかりで、私が占い師になれる日はいつ!? 

 タロットの授業を無事卒業(?)したニラコに待ち構えていたのは、九星気学。タロットと違い、九星気学で鑑定してもらったことはあっても、自分自身を占ったことはありません。知識ゼロの状態。しかし、これを乗り越えなければ占い師にはなれません。がんばれニラコ! 次回もお楽しみに!!

<本日の学び>
占いの結果は相談者にはごまかさないでハッキリと伝えること。その上で未来が開けるような選択肢を提案してあげましょう。

カワグチニラコ
イラストレーター。32歳独身。初めての占いで占い師を信じなかったばっかりに占いジプシーに。"当たる"と聞けばどこへでも行き、タロットなどの定番か ら変わり種までひと通りの占いは経験済み。現在、占い師プシーを卒業し、占い師になるべく日々奮闘中。






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