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話題にもなりますしね

 2月末、巨匠オリバー・ストーン監督の息子で俳優・監督のショーン・ストーンが、イスラム教へ改宗したと発表し、世間を驚かせた。 

 ショーンは「宗教についてもっとオープンに語れる世の中になってほしくて、改宗したことをカムアウトした」とコメント。「イスラム教徒に対する欧米の風当たりは厳しいと感じている。でも、イスラム教はキリスト教やユダヤ教と同じように、暴力的な宗教ではないんだ」と熱く語り、世間の理解を求めた。

 ショーンのように改宗したことを発表し、世間にショックを与えたセレブはこれまでにもいた。今回は、そんなセレブたちをご紹介する。

■モハメド・アリ

 1942年1月17日、カシアス・クレイとして誕生したモハメドは、メソジスト派である父とバプテスト派である母の元誕生。キリスト教徒の家庭の中で育った。小学生の頃からボクシングを始めた彼は20代の頃にはカリスマ的ボクサーとして崇められるようになり、1960年にローマオリンピック・ボクシング競技で優勝した時には、ヒーローとまで呼ばれるように。1963年には『I Am the Greatest!』というLPレコードをリリースするなど大スターとなっていた。

 そんなカシアスが、モハメド・アリになったのは1964年のこと。ソニー・リストンを破り、弱冠22歳の若さで世界ヘビー級チャンピオンとなった18日前に、アフリカ系アメリカ人によるイスラム運動組織「ネイション・オブ・イスラム」へ入信したのである。当時、「ネイション・オブ・イスラム」への批判はとても強く、ボクシング委員会は大激怒。世間も、「彼はヒーローではなかった」と手のひらを返したように見下すようになった。

 モハメドになってからの彼は、チャンピオンにありがちな傲慢な態度を取ることがなくなり、穏やかな性格になった。世間はそんな彼を見て、次第に「人間として成熟してきた」と評価するようになった。なお、彼が改宗したのは黒人公民権運動活動家マルコムXの影響を受けてのこと。1967年、モハメドはマルコムXの影響のもと、ベトナム戦争の徴兵令を拒否。大問題へと発展し、世界タイトルを剥奪され試合停止処分を受けることになったが、信念を貫き通している。

 1975年、モハメドはイスラム教スンナ派に改宗したが、このことについて彼の息子は「父は宗教的な人というよりもスピリチュアル的な人なんだ。いろいろ勉強し、心を寄せていく」とコメント。その後、ハズラト・イナーヤト・ハーンが執筆したスーフィーに関する本を繰り返し読み、共感。現在はこのスーフィズムになっている。

■マドンナ

 典型的なイタリア系アメリカ人の家庭に育ったマドンナは、敬虔なカトリック信者である両親の元で育ち、キリスト教信者であることを意識しながら成長した。デビューするときも、苗字を捨てて「マドンナ」という名前だけを使用。キリスト教信にとって聖なる名前は、大きなインパクトを与え、「ライク・ア・バージン」に眉をひそめる人は多かったものの、十字架を必ず身に付けたり、コンサートやライブの前には神に祈りを捧げるなど、信仰心は深いものであった。「ライク・ア・プレイヤー」など挑発的なミュージック・ビデオも制作しているが、それだけ神に心を寄せているとみられていた。

 しかし、そんな彼女が1997年、カバラに入信。ユダヤ教の伝統に基づいた創造論、終末論、メシア論を伴う神秘主義思想、カバラへ彼女を導いたのは親しい友人だった。軽い気持ちでカバラ教会へと行ったマドンナだが、「キリスト教では得られなかった答えを見つけた」「これこそ私が求めていたものだ」と、たちまち心酔してしまったのだ。

 1998年にリリースした8thアルバム『レイ・オブ・ライト』に収録されている「Frozen」のミュージック・ビデオで、マドンナは長い黒髪に黒いロングドレスを着て登場。東洋や中東の神秘的な要素を取り入れたような映像とサウンドは、これまでの彼女のイメージを大きく変えるもので、世間に大きな衝撃を与えた。後に、マドンナはこのアルバムを制作するにあたり、カバラ・センターが「クリエイティブなガイダンスをしてくれた」と明かしており、その後も、カバラに影響されながら活動を続けている。

■ジェーン・フォンダ

 いわゆる二世役者であるものの、アカデミー賞を2回受賞するなど女優として大成功を収め、エアロビクス・インストラクター、反戦・人権活動家としても活躍しているジェーン・フォンダ。母が父の浮気を苦に自殺するなど、複雑な家庭に育っていることから、彼女は長年、無神論者であった。

 しかし、90年代後半に彼女がキリスト教信者になったようだといううわさが流れるようになり、彼女自身も2000年にオプラ・ウィンフリーの雑誌「Oマガジン」で、教会に通っていることを認めた。そして、2005年にリリースした自叙伝『My Life So Far』で1998年にクリスチャンに改宗したことを告白した。

 彼女は長年摂食障害を患っており、60歳の時にきちんと治そうと決意。その際「私の人生には何かが欠けている」と気が付き、友人の影響を受けキリスト教に心を寄せるようになったのだという。なお、当時の夫でCNN創設者のテッド・ターナーは、この頃アンチ・キリスト教徒であったため「改宗したいと伝えたら猛反対される」と思い、このことは一切話さなかったとのこと。後に人づてに知ったテッドは激怒し、離婚することになったと明かしている。

 なお、ジェーンは福音主義だとみられているが、本人はどの派であるか詳細は明かさず、「私はフェミニスト・クリスチャンなの」と説明している。

■ジョージ・ルーカス

 初公開から35年がたった今なお、世界中の人々を魅了するSF映画『スター・ウォーズ』シリーズ。この作品には、神の存在、善と悪など、さまざまなスピリチュアル的メッセージが散りばめられており、生みの親であるジョージ・ルーカス監督の宗教感が大きく反映していると伝えられている。

 ジョージは、プロテスタント教会に属する"規則正しい生活方法を推奨する"メソジストを深く信仰する家庭に生まれ育ち、南カリフォルニア大学時代にはカトリック教徒たちのミサにも参列するなど、キリスト教一筋で育った。しかし、6歳の頃から持つようになった実在的苦悩、「神とは何なのか、自分は何なのか、現実とは、この世とは何なのか」などの答えはキリスト教からは得られず、さらに9歳の時、実兄のように慕っていた姉の婚約者が朝鮮戦争で殉死し、いろいろと思い悩むようになっていったという。

 そんな彼に、『スター・ウォーズ』第一作、第二作のプロデューサーを務めたゲイリー・カーツが東洋宗教、ネイティブ・アメリカンの宗教を紹介。ゲイリーは大学で比較宗教学を学んでおり、その知識が豊富で、ジョージは特に仏教に興味を持ったとのこと。その後、彼は比較宗教学の第一人者であるジョーゼフ・キャンベルの作品を読み漁るようになった。『スター・ウォーズ』のフォースやヨーダなどは、仏教の影響を大きく受けたといわれており、ジョージ本人も、ジョーゼフの執筆した『千の顔をもつ英雄』は参考になったと発言している。

 『スター・ウォーズ』の成功後、間もなくして自分のことを「メソジスト仏教徒だ」と言うようになり、キリスト教信者たちを驚かせたジョージ。1969年にマーシア・ルーカスと結婚式を挙げたのを最後に教会へは行っておらず、キリスト教からは離れているという声も多かった。そして、2002年4月の米誌「Time」のインタビューでジョージは、「私はメソジストとして育てられてきた。今の私は......そうだね、スピリチュアル的な信仰心を持つ信者だろうね」「ここは(カリフォルニア州)マリン郡なんだよ。ここでは誰もが仏教徒なのさ」と述べ、あらためて仏教徒であることを明らかにしたのだった。

 なお、2007年、マイケル・ジャクソンがイスラム教に改宗するようだというゴシップが流れ、世間に衝撃が走ったことがあった。これは兄で1989年にイスラム教徒に改宗しているジャーメイン・ジャクソンが「マイケルがイスラム教に興味を持っていて勉強している」と明かしたものであったが、結局改宗はしなかったとされている。

 ちなみに、マイケルの長男と長女を出産したデビー・ロウはユダヤ人であるため、子どもたちもユダヤ人だと位置付ける人が多い。キリスト教信者として育てられている子どもたちだが、将来、自分の宗教について悩む時期がくるのではないかと心配する声もあがっている。




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