――報われない恋を成就させるため、さまざまな占い師を渡り歩き、気付けば家が一軒建つほど散財していた筋金入りの占いジプシーが、自身の恋と占い生活をセキララにつづった占い体験記!(過去記事はこちら

 マクロビの次は瞑想にどっぷりはまり、ミキリンさんとモグが目の前でいちゃついていても、曖昧な関係にはっきりした答えがなくても、なんとか怒りを抑えられるようになったニラコ。モグへの恋心は相変わらずで、悟りを極める=精神的に落ち着いていられる=モグとの曖昧な関係も受け入れられるかも? と、一心不乱にスピの道へ進んで行くのでした。

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悟りってなんだよーっ!!!!

 モグとの曖昧で苦しい関係も、瞑想を継続することで「精神的に落ち着いていられる」ことができるようになってきました。でも、主に心が安らかにしていられるのはミキリンさんとモグと離れて、一人で瞑想している瞬間だけ。本当に悟ると常に何が起きても心が動かされなくなるらしいのですが......そもそも悟りって何? ここにきて根本的な疑問を抱いた私は、精神世界のコーナーで瞑想本以外のスピリチュアルな著書(ハードカバー1,500〜3,000円/1冊)を読みまくるようになりました。瞑想以上に没頭して本を読む時間が、不安定な私の心を救ってくれていました。

 チベット密教のリーダー、ダライ・ラマ語録、老子の現代語訳本、ハリウッド女優シャーリー・マクレーンのスピリチュアル探求本、バシャールという宇宙人の公開チャネリング本、神秘思想家シュタイナー、エドガー・ケイシーという有名な心霊診断家の著作などなど。スピリチュアルに関する著書を読みあさりました。その中でも、私が特にはまったのがOshoというインドの宗教家の本でした。

 Oshoという人はインドの哲学の大学教授から宗教家になり、「精神の悟り」を説いた人。彼は独自の「ダイナミック瞑想」というのを提言していて、それは「クンダリーニ」という、人間が尾てい骨付近に持っているエネルギーを解放させることで悟りに至るという考えで、ダンスをしたり自由に動きながら瞑想をするという一風変わったやり方の瞑想法です。性に対しても開放的な考えだったので、一見危ない存在なのですが、彼は古今東西のあらゆる宗教の経典から各国の昔話、はたまたニーチェなどの近代哲学まで引用し、「心は思考で埋めつくされている。思考を捨て続けると空間が生まれる。その空間が瞑想だ」というように、ごくシンプルな表現で悟りの状態を説明しています。そして彼の著作の言葉を追っていくと、瞑想をしている時と同じように心が安らかになったり、反省させられたり、何かに気づかされたりしました。まるでOshoが目の前で自分に語ってくれているかのような本に感激した私は、ジュンク堂の椅子を長時間占領し座り読むという節約読書家の態度を改め、彼のほぼすべての著作をちゃんと買って読破するまでになっていました。

 Oshoの本を読んで私なりに得た答えは、「悟りとは、常に愛をもって自分や他人に接することができる生き方」ということ。人間だから嫌な経験や感情が起こらないわけはない。でも、そんな嫌な出来事や感情も愛の中に昇華できる。それこそが悟った状態なのです。自分を振り返ってみると、モグを好きでいながらモグにイライラし、ミキリンさんに嫉妬し、クヨクヨし、長年そんな自分でい続けていました。これじゃあいけない!! モグではなく、純粋に自分自身に対してそう感じ始めました。

 そんな気持ちで迎えたクリスマスイブの夜。ミキリンさん主催のクリスマスパーティーに呼ばれ、早く着いてしまった私とミキリンさんが、なんとサシになってしまいました! そこで聞かされたのが、モグとミキリンさんの一泊旅行の話。私はちょっと前に「ミキリンと箱根に遊びに行った」とモグから報告は受けていたのですが、まさか泊まりだとは思っていなかったのです。「モグってば、旅行中はいつもと違って優しくてぇ......」と、ミキリンさんのその台詞を聞いた瞬間、私の脳内で「ブチッ!!!!」と大きな音がしました。

 頑張って自分を変え、自分なりの悟りを開いたと思った私はどこへやら、その直後にワインをがぶ飲みし、遅れてやって来たモグに曖昧な関係8年分のたまった不安や怒りを洗いざらいぶつけて大ゲンカ。ミキリンさんへの強烈な嫉妬と、私がいながらほかの女と旅行に行っちゃうモグの節操のなさにあきれると同時に、ここまで努力が報われない自分の人生がとうとう嫌になったのです。

 結局、ミキリンさんの「モグと旅行した」の一言で暴れまわるはめになるような私の悟りは、この嫉妬の深さには勝てなかったのでした。ミキリンさんとモグは、私の思いとは関係なく普通に生きていただけ。「嫉妬しないように、不安にならないように」という私のスピ的努力はただの一人相撲だったのです。

 一体、この8年間はなんだったんだろう......。帰りのタクシーで自分自身のバカさ加減に号泣していると、運転手さんがそっとティッシュをくれ、その優しさが身にしみました。優しいって温かい。今度は自分が自分自身を優しく大事にすることから始めよう。「自分を愛すればこそ、誰かを愛せる」。スピ本のどこかに書いてあったもん......。

 8年間の苦行を終えた結果、スピのおかげで「自分や人を愛すること」のスタート地点に立てた私。恋愛成就や悟りには至らなくとも、本当に大切なことに気づけたのでした。ありがとうスピリチュアル! これでめでたく卒業しようと思いきや、なんとスピからの新たな招待状が届いたのでした......。

 モグとの恋をなんとかしたいと思い飛び込んだ1軒の占い館から始まったニラコの占いジプシー。モグとも別れ、スピの世界もいったん終了、と思ったニラコの元に届いた招待状とは? 次回、とうとう最終回! お楽しみに!!

<今回の散財>
スピリチュアルな読書代(立ち読み以外)......Oshoの著書30冊 8万4,000円

<占いの効果>
モグとの関係......☆☆☆☆☆ とうとう力つき、モグと別れを迎える......。
占い&恋へのモチベーション...... ★★☆☆☆ 恋には破れたけれど、成長の兆し。
コストパフォーマンス...... ☆☆☆☆☆ スピ本はほとんどハードカバー。結構お高い!

カワグチニラコ
イラストレーター。32歳独身。初めての占いで占い師を信じなかったばっかりに占いジプシーに。"当たる"と聞けばどこへでも行き、タロットなどの定番から変わり種までひと通りの占いは経験済み。現在、ジプシー時代に得た知識と本来の好奇心が相まって、占い師に転向しようか悩み中。



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コメント(6)

瞑想と悟りは私、まだ到達出来そうにない世界です(苦笑)でもニラコさん、ずっと不安だったのが、ぶちまけて解放出来た。ベタな結果だけど、一番、建設的な自己完結かも(^_^;)

え…次で終わってしまうのですね(泣)

一番楽しみにしていた連載なので、次回で最終回なのが、とっても残念です。
でも、「連載」イコール「悩み続ける」という事だから、最終回を祝福いたします。
きっとみんな悩んだ分だけ幸せになれるはず・・。

皆様有り難うゴザイマス(TT)涙涙。

私も毎回楽しみにしていました
次回、楽しみにしてます!

ニラコさん(涙) めっちゃ楽しみにしてました☆
占い師さんになったらまた記事書いてね〜(^O^) 待ってます☆

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