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Photo By tecchii From Flickr

――神社に参拝するときは、何よりも失礼がないようにするのがご利益への第一歩。ただ、参拝のルールやしきたりは意外と知らなかったり、年中行事の多くが神社と深くかかわっている、なんてこともあまり知られていなかったりします。神社について知っているようで知らないことを、神主さんや神職者の方に教えていただきましょう。

【第14回 歌会始】

 謹んで新年のご祝詞を申し上げます。

 天皇家や皇族をはじめ、国民から応募された和歌も詠まれますが、テレビではほんの数十秒程度しか映らないので、気になったところで終わってしまっていることも多いかと思います。皇室の動向はテレビで報道されることが多くなってきましたが、日本文化的雰囲気をもつのは少ないかと思います。

 歌会始の起源は、鎌倉中期ごろといわれ文永4年(1267年)1月15日に宮中で「内裏御会始」というものが行われていた記録があります。近年では、昭和22年(1947年)より国民から和歌を募集して選考されるようになりました。はじまりの言われは定かではありませんが、お題も年々やさしくなってきていて、特に戦後は指定の漢字1字が程度読み込まれていればいいというものになりました。

 歌会始への詠進(宮中へ和歌を差し上げること)は、宮内庁のホームページにも掲載されていますが、毎年、歌会始の終わりに翌年のお題(2013年は「立」)が提示され、その年の9月末が締切となっています。ただし、原則として和歌は半紙に毛筆で、しかも自筆で書かなければいけません。(障害者や海外からの応募などで一部例外あり)。

 今年のお題は「岸」。天皇陛下は東日本大震災で被災した岩手県を見舞うためヘリコプターに乗った際に上空から見た印象を、皇后さまは津波で行方不明になった人々や、戦後の外地からの引き揚げ者を待つ家族らの姿を「岸」に重ねて詠まれました。

 和歌には表の意味と裏の意味が隠されている場合があります。あの人の、あの歌が、実は別の意味を含んでいたと深読みするのが和歌の楽しみ方ともいえます。ネット上でも、皇后美智子さまや、皇太子妃雅子さまの詠んだ和歌の意味を解説したサイトが見られます。和歌を読まない私たちにも、皇族の方々の思いを垣間見れる機会でもあります。

 ちなみに、この時期には日本の伝統文化用品を販売している鳩居堂(京都寺町、東京銀座)では、このお題にちなんだ懐紙が販売されます。懐紙とは、お茶席で使う和紙で、お菓子をいただく時に使うものです。この懐紙には、お題に沿った柄がすかれています。家でお客さまを招くときなどに使うととても風流ですね。
(中津川昌弘)

■中津川昌弘(なかつがわ・まさひろ)
米国留学中に日本文化の重要性に気づき、現在まで伝統文化や神社仏閣の研究を重ねている。日本文化を海外に発信しようと、僧侶、神職とも交流を深め、忘れられてしまった日本の風習などに光を当てるために活動中。現代神社と実務研究会理事を務める。著書に『日本のおまもり』(徳間書店/共著)がある。
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