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Photo By sftrajan Flickr

――神社に行っただけでご利益があると考えてはいないだろうか? 神社に参拝するときは、何よりも失礼がないようにするのがご利益への第一歩。神主さんや神職者の方が教える参拝の作法や習わしを学んで、神社についての理解を深めよう。

【第12回 暦でいうと、来年はどんな年?】

 今年もあとわずかとなりましたが、来年もさらによい年としたいですよね。家が神社やお寺と関わりがあれば、社寺からいただいてきた「暦」があるはずです。自分の星(一白水星~九紫火星)によって、来年の運勢が書いてありますから、年末年始になるとこのような占いを参考にする人が多いと思います。

 干支(えと)もそのひとつ。来年は辰年ですが、もう少し詳しくいうと「壬辰(みずのえたつ)」という年なんです。十二支の「支」と十干の「干」で「干支」ですから、本来は辰年というよりも、壬辰というほうが正しいといえるでしょう。

 干支といわれているのは、十二支十干(じゅうにしじっかん)のことで、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の十二支と、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の十干の組み合わせで60通りになっています。60歳のことを還暦といいますが、これは干支が一巡して、また始めの干支に戻るからこのように呼ばれるのです。

 十二支も十干も本来は記号的なもので、呪術的な意味を持って成立したものではないとされています。古代中国で日付や時刻や方位などを記録したり、表記するのに利用されていたものですが、天体の周期や陰陽五行などの哲学と組み合わさり、現在のように意味を持つ姿になっています。

 現在の東洋系の占い(四柱推命など)は、ほとんどこの十二支十干を元にしているといっても過言ではありません。例えば、昔流行った天中殺、細木数子の六星占術、0学占いなどは、「空亡」と呼ばれる十干と十二支の組み合わせで欠けている部分が元になっています。干支の意味づけが行われたのは古く、漢の時代には、十二支に現在と同じような動物が割り当てられていたようです。しかし、専門的な本にはあまり十二支に割り当てられた動物に言及されることは少なく、植物の成長過程や気の状態や漢字の原義から語られることが多いようです(十二支の原義については拙書『願いがかなう小さな神様 にほんのお守り』/徳間書店を参照ください)。

■2012年は突破力の溢れる年に

 さて、来年の壬辰(みずのえたつ)とはどんな年なんでしょうか?
 
 「壬」は簡単にいってしまうと、妊娠している状態。女へんに壬で、「妊」という字からも想像できるでしょう。また、人へんに壬で、「任」という字からも「任せる」という意味を持ち合わせていることに着目しましょう。

 となると、2012年は今年の問題や仕事が増大し、任務が増えるという解釈もできます。壬という字はあまりいい意味でない場合もあり、媚びたり、ずるがしこい、ご機嫌取りや上司に取り入るような人が増えるともいわれています。また、そうした人が上に立つとも考えられます。

 「辰」は、地震の「震」のようにいわれていますが、本来は殻を破って出てくるというような意味です。閉じていた貝が、殻を開けて動いている様だという説もあり、陽気で活動のある状態です。また崖という意味もあり、「崖を取り去る」とか、「断崖絶壁に立たされる」などという意味のあります

 つまり、かなりの覚悟を持って障害を取り除くか、そうしなければ後がないという感覚でしょうか。しかし、そのための強いエネルギーがあり、突破力が備わっているともいえそうです。

 こう考えると、大阪市の新市長の橋下氏などはうまくいくような気がします。今まで反対していた勢力はへつらい、彼が本気でやれば障害は取り除かれ、実現可能な年にも思います。

 このように、十二支と十干の組み合わせで来年の運勢を検討するのですが、もうひとつ着目するのが、「十二支と十干それぞれの始まりの年」です。壬は十干の9番目で2004年からのサイクルです。辰は十二支の5番目で2008年からのサイクルです。この時期に芽が出たものに着目してみるといいでしょう。

 2004年から芽が出始めたものは、2012年は仕上げの時期にあたります。流れを変えたり改革したりするのはやめましょう。2008年から始めたものは、大きな変革を迫られているかもしれません。1年間何か決断をしなければいけない時、人生の岐路に立った時など、ちょっと思い起こしてみてください。参考になるかもしれません。

 また、新年に初詣などでおみくじを引くと思います。おみくじは神様からのメッセージです。気軽に結んでしまわないで、結果が良くても悪くてもお財布などに入れて持っていましょう。こちらも、なにか困った時に見返してみると何かヒントになるかもしれません。

 干支の占いが天候だとすると、おみくじは自分の体調だと考えれば分かりやすいでしょう。非常にいい天候でも、体調が優れなければ、窓を開け家で本でも読んでいたほうがいいでしょう。逆に台風が来ているのであれば、元気でも戸締まりして出かけるのを控えたいものです。
(中津川昌弘)

中津川昌弘(なかつがわ・まさひろ)
米国留学中に日本文化の重要性に気づき、現在まで伝統文化や神社仏閣の研究を重ねている。日本文化を海外に発信しようと、僧侶、神職とも交流を深め、忘れられてしまった日本の風習などに光を当てるために活動中。現代神社と実務研究会理事を務める。著書に『日本のおまもり』(徳間書店/共著)がある。
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【第2回 手水、神前の作法】
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【第4回 お札と神棚の祀り方】
【第5回 参拝時の服装】
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【第7回 神様とご利益の関係】
【第8回 秋のお祭り】
【第9回 神主になる方法】
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