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ダサくてもあやしくても、セレブがやると何で
もカッコよく見えるから不思議。

 トップアイドルから転落し好奇の目に晒されるようになっても、新曲を出せば大ヒットするという強運歌手、ブリトニー・スピアーズ。5月22日に開催された『ビルボード・ミュージック・アワード2011』で、リアーナとコラボ・ステージパフォーマンスを行ったときも、場末のストリッパーのような気だるいダンスを披露したにも関わらず、観客は大熱狂した。

 ダンスはイマイチ、体もまだまだ絞れていないブリトニーだが、最後にリアーナと口づけを交わしたことが、ちょっとしたニュースとなった。8年前の『MTVビデオ・ミュージック・アワード』でブリトニーとマドンナがディープキスを披露したパフォーマンスを思い出し、興奮した男性陣も多かったようである。

 ねっとりとしたキスで世間を騒然とさせたブリトニーとマドンナ。実はあの頃、カメラの裏でマドンナはブリトニーにカバラがどれだけ素晴らしいかを説き、カバラ主義を支持するよう強く勧めていたのである。

 カバラは、ユダヤ教の伝統的で神秘的な思想や教えを伝承する秘密結社のことである。すべての神秘を解く鍵だとされるカバラは、世界最古の秘教的哲学体であり、タロットなど西洋魔術の基になっている。また、フリーメイソンや薔薇十字団にも多大な影響を与えたとされ、選ばれしエリートたちの秘密宗教というイメージで捉えられることが少なくない。

 「ラビ」と呼ばれる指導者たちによって伝えられてきたカバラは、秘密のベールに包まれており、神秘に満ちあふれている。カバラ・センターで、1本26ドル(約2,000円)で販売されている赤い紐は、悪から身を守ってくれるもの。カバラ信者であることを証明するこの赤い紐を、マドンナやデミ・ムーアなど、ステータスのあるカッコイイ女性セレブたちが手首につけていることから、カバラは全世界から注目されるようになった。

 バプテスト教会を信仰する家庭に生まれ育ったブリトニーは、クリスチャンとして育ち、18歳のときに「結婚するまで処女でいる」というキリスト教信者らしい発言もしていた。しかし、爆発的に人気が出てパパラッチから執拗に追いかけられ、あることないことタブロイドに書きまくられるようになると、キリスト教への信仰心が一気に薄れてしまった。そんなブリトニーに、頂点を極めたアイドルならではの苦悩を理解するマドンナが「カバラに向き合えば、精神的に救われる、楽になる」と、神秘的思考を伝授し始めたのである。

 ロサンゼルスにあるカバラ・センターに連れて行かれ、エリザベス・テイラーやバーバラ・ストライザンドなどハリウッド大御所女優たちも教えたというラビに対面したブリトニーはたちまちカバラの虜になった。

 ブリトニーは、「やっと自分の宗教を見つけたわ。早く赤い糸を巻きたい」と、やけに赤い糸を強調する発言をしていたそうで、本当にカバラを勉強する気があるのか? トレンドに乗ろうとしているだけなのではないか? と、彼女の姿勢を疑問視する声もあがった。なお、ユダヤ教学者によると、赤い糸などの小道具はカバラ思想とのつながりはないそうだ。

 何はともあれ、めでたく赤い糸を手首に巻き、トレンディー・スポットとなっているカバラ・センターに出入りするようになったブリトニー。マドンナは彼女を可愛がり、ブリトニーがケヴィン・フェダーラインと2004年9月18日に結婚式を挙げたときは、お祝いとして12世紀に書かれたという貴重なカバラ本をプレゼントした。

 23歳で第一子を妊娠した2005年、米「Elle」のインタビューで「カバラを読んで瞑想するの。ヘブライ語だから全て理解しているわけじゃないけど、でもそれでいいのよ」「ケヴィン(夫)は私ほど熱心じゃないわね。私はどういうわけか、カバラを激しく求めているの」とコメント。理解しなくてもいい教えなどあるのか? と、再びブリトニーのカバラに対する姿勢を疑問視する声があがるようになった。

 そんな声をものともせず、ブリトニーはどんどんカバラにのめり込み、マドンナが腕に入れているように、首にヘブライ語でカバラの神の名を意味するタトゥーを彫った。

 しかし、24歳で第二子を出産した直後に、離婚を申請するなどゴタゴタが続くと、宗教に割く時間がなくなったのか、「カバラはもう読んでないわ。私はもうカバラ信者じゃない。今は、私のベビーが私の宗教なの」と発言。あっさりとカバラから離れてしまった。

 ブリトニーがカバラを勉強していた時期はほんの数年。イメージから入り込んだため、何のちゅうちょもなく見切りをつけられたのだろう。ブリトニーがカバラ離れしたことに激怒し、本を返せと叫んだと言われるマドンナは、08年に再び彼女をカバラに呼び戻そうと動いたと伝えられている。しかし、もう興味がなくなったのか、ブリトニーがカバラに戻ることはなかった。首に入れていたヘブライ語のタトゥーも消し、完全に決別したのである。

 ブリトニーはその後ヒンドゥー教にはまったとされ、子どもたちの親権をめぐり泥沼裁判が続いていた2007年に、突然自らバリカンを持ち髪の毛を剃ったのも、ヒンドゥーの剃毛を彼女なりにイメージしたからではないかという説が流れている。

 ブリトニーがカバラを勉強していのは、キャリアもプライベートもどん底だった頃。カバラを去ってから、運は上向きになったとも伝えられている。勘違いしたため逆効果となっていたのか、はたまた神頼みはよくないということなのか......。

 最近、バプティストの牧師になると両親に告げ、大喜びさせたとゴシップされているブリトニー。彼女の勘違いスピリチュアル・ジャーニーは、まだまだ続きそうである。



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